第79話 チアガール
今日の舞のコスプレはなんだろな〜?
あ〜、もうすでに興奮しちゃってるよ〜。
「お待たせ〜」
「お、おおっ!」
今日のコスプレはチアガールだった。
「ああ、舞、最高だよ! こんな綺麗なチアガールに応援してもらえたら、どんなことでも頑張れそうだよ!」
「ふふ、ありがと」
興奮した俺は、さっそく抱きつく。
「あん、ダメよ、公介。まずは応援させて」
「応援って……何の?」
「なんでもいいわよ。せっかくチアガールのコスプレをしたから、とにかく公介を応援したいの」
「なるほど。う〜ん……じゃあ、ゲームでもするか」
チアガールに応援されながらゲームをする。
「フレ、フレ、公介!」
舞がボンボンを振りながらダンスをする。
ああっ、チアガールが綺麗すぎる、今すぐ愛し合いたいよ〜!
「公介、ゲーム始まってるわよ」
「お、おう」
ゲームを進めるが、ついチアガールのダンスを見てしまう。
「フレ、フレ、公介! 頑張れ、頑張れ、公介!」
「……あっ!」
死んでしまった……。
「公介……私の応援が足りないのかしら」
「だ、大丈夫。これからだよ」
俺はゲームに集中する。
そうだ、今は舞を見なくていい。ゲームをクリアしたら愛し合えるんだから。今は我慢して、ゲーム画面だけを見ろ!
「よし……」
ゲームを順調にクリアしていく。
「公介、すごいわ! よ〜し、私ももっと応援するわよ!」
舞もさらに応援してくれる。
あ〜、綺麗だな〜。こんな綺麗なチアガールがダンスしているとこを見ないなんてもったいないよ〜!
「あっ!」
また死んでしまった……。
「公介、諦めないで、私も応援するから頑張ってクリアしましょう!」
「……おう」
一番ゲームの邪魔してるチアガールが、すごい応援してくれる。
ゲームに再チャレンジするが、一度切れた集中力はなかなか戻ってこない。
「フレ、フレ、公介! 頑張れ、頑張れ、公介!」
俺は応援してくれる舞を抱きしめた。
「あん、公介、どうしたの?」
「舞、こんな綺麗なチアガールが横にいたら、我慢なんてできないよ!」
「私の応援が逆に邪魔してしまったのね。それなら……」
「うん、今すぐ舞と……」
「私がかわりにクリアするわ!」
「え……」
「公介は応援よろしく」
ボンボンを渡される。
「あ、はい……」
チアガールが楽しそうにゲームの続きをプレイする。
「フレ、フレ、舞! 頑張れ、頑張れ、舞!」
俺は早く舞と愛し合いたい気持ちを我慢しながら、ボンボンを振って応援した。
「やったー! クリアしたわよ!」
「おめでと〜!」
舞がゲームをクリアしてくれた。
すぐに俺は舞を抱きしめる。
「それじゃ、ま、舞、俺はもう我慢できない!」
「あん、うふふ、いいわよ。公介の応援でゲームをクリアできたからね」
「舞〜!」
「公介〜!」
チアガールになった国民的アイドルに、応援してもらった……。




