第76話 夏休み
舞がアイドルになる前の日常。中学生の頃の話。
夏休み。
俺の部屋。
「ふわ〜っ」
「ん……」
俺は舞と一緒に寝ていた。
朝までイチャイチャして、ゲームして、映画観て、またイチャイチャして、夏休みを満喫していたのだ。
「舞、おはよ〜」
「おはよ、公介、すぐにご飯を作ってあげるからね」
「ああ、お願いします」
昼間は親がいないことが多いので、舞にご飯を作ってもらう。
「ご飯を食べたら、本屋に行っていい?」
「ああ、行こう」
本屋。
本屋を舞と歩いているだけで楽しい。
舞のお目当ての本を買って帰る。
俺の家。
「舞、汗かいたから、一緒にお風呂入ろうぜ」
「ええ、いいわよ」
「よし、暑いし水風呂だ!」
「公介、腕上げて」
「は〜い」
舞に服を脱がしてもらう。
「ふふ、公介の汗の匂い、好きよ」
「はは、嗅ぐなよ、恥ずかしいよ、うひゃっ!」
舞が俺の背中を舐めた。
「うふふ、しょっぱい」
「うう、俺も舞の汗舐める〜!」
「あん、くすぐったいわ、あははっ」
浴室。
水風呂に入る。
「冷たっ! さすがに水風呂は無理だったか……」
「公介、ほら、おいで」
「う、うん……」
舞に水の中で抱きしめてもらう。
「ああ……舞、あったかいよ。これなら耐えられそうだ」
「私も慣れてきたわ。ねえ、公介、抱っこしてくれる?」
「いいよ、おいで」
舞と水風呂に耐えた……。
夕方になり、舞はいったん自宅へ戻る。
俺は夜ご飯を食べる。
そしてまた舞が遊びに来る。
「夏の夜にはやっぱりホラーゲームだよな」
「一年中ホラーゲームやってるじゃない」
「はは、そうでした」
ホラーゲームをソファーで舞とくっつきながらプレイ。
「うわーっ!」
悲鳴をあげる俺。
「ふふ、もう、公介の声にびっくりするわ」
「ご、ごめん」
「う〜ん、この選択肢はどっちにしようかな……よし、こっちだ!」
「うわ〜、公介の選択のせいで、とんでもない死に方したわね。いい人だったのに……」
「うう、すまん……」
ゲームのキャラがキスをする。
「あ……舞〜」
俺も舞にキスをおねだりする。
「ふふ、しょうがないわね。チュッ」
「ん、ありがと……ああっ!」
さっきまでキスしていたキャラが、いつの間にか死んでいた。
「な、何があったんだ?」
「もう、公介がキスしたがるから」
「すいません……」
キリのいいところでゲームをやめる。
「ふわ〜、舞、そろそろ寝るか」
「ええ、そうね」
俺のベッドで一緒に寝る。
「舞〜、舞〜っ」
俺は舞に甘える。
「ふふ、寝るんじゃないの?」
「舞とイチャイチャしながら寝たい……」
「いいわよ。ほら、いい子いい子〜」
「ああ、舞〜」
美しすぎる幼馴染と、夏休みを満喫した……。




