第75話 お祭り
夜。
舞が仕事から帰ってくる。
「おかえり、舞〜!」
「ただいま、公介。いい子ね、今日もコスプレしてあげるからね」
「やったぜ!」
「今日のテーマはお祭りよ。ちょっと待ってて」
「は〜い」
お祭りがテーマならコスプレは浴衣かな? この前も着てくれたけどな。まあ、舞の浴衣姿なら何度でも見たいからいいか!
「お待たせ〜」
「え? お、おおっ!」
舞のコスプレは予想と違っていた。
はっぴにふんどしと、みこしをわっしょいと担ぐ時のようなコスプレだった。
国民的アイドルのふんどし姿だ〜!
「これもお祭りっぽいコスプレでしょ」
「そ、そうだな。ふんどし……いいな」
「ふふ、ありがと」
そう言って舞がお尻をこちらに向けてくれる。
おお、国民的アイドルのお尻に、ふんどしが食い込んでるぞ〜!
「よ〜し、それじゃあ、公介祭りの始まりだ〜!」
「お〜! ……公介祭り?」
「さあ、公介、私の背中に乗って」
「あ、ああ……」
俺は舞におんぶしてもらう。
「それじゃあ行くわよ。公介祭りだ、わっしょいわっしょ〜い!」
舞が俺をおんぶしたまま部屋の中を元気に歩き回る。
「わっしょい、わっしょい!」
「わっしょい、わっしょい……」
「わっしょい、わっしょい!」
「……」
「わっしょい、わっしょい!」
「舞、おろしてくれ」
「え……わかったわ」
「なんだよ公介祭りって……」
「楽しくなかった?」
「う〜ん、せっかくのふんどしが全然見えないのが残念かな」
「なるほど。じゃあ、公介は後ろからついてきて」
「オーケー」
舞が想像のみこしを担いで歩き始める。
俺はお尻を眺めながらその後ろをついていく。
「わっしょい、わっしょい!」
「おお……」
「わっしょい、わっしょい!」
「これはこれは……」
「わっしょい、わっしょい!」
「ふんどし……なんて素晴らしいんだ!」
俺は興奮して我慢できなくなってしまった。
「舞、そこでゴールだ。公介祭りは終わりだ。お疲れさま」
「ふう、ありがとう、公介。ちゃんと見ててくれた?」
「ああ、めちゃくちゃ見てた。いい担ぎっぷりだったぞ。あ、ふんどしがちょっとゆるんでるんじゃないか?」
「そうかしら?」
「俺が締め直してあげる。それっ!」
「あんっ!」
「それっ! それっ!」
「あんっ! あんっ!」
「ちょっときつく締めすぎたかな?」
「ん……そ、そうかも」
「それじゃあ、ちゃんと直してあげたいから、人のいないとこに行こうか……」
ふんどし姿の国民的アイドルと、お祭りを楽しんだ……。
愛し合った後、一緒にお風呂に入る。
「いや〜、舞のふんどし姿、めちゃくちゃ興奮したな〜」
「ふふ、公介もふんどし締めてみたら? 気に入るかもしれないわよ」
「ははっ、一回くらい試してみるかな」




