第70話 寝なさい
大好きなサバイバルホラーゲームの新作が出たぞ〜!
前から注目していたタイトルだからな。楽しみだな〜。
さっそくプレイしよう!
深夜。
「ただいま〜」
「あ、おかえり〜、舞!」
俺はゲームを止めて舞を出迎える。
「舞、舞〜、おかえり、チュッ」
「うふふ、ただいま、チュッ」
「そうだ、舞。今ちょうどあのゲームやってたんだよ」
「あ、そういえば今日発売だったのよね」
「うん、まだクリアはしてないけど、めちゃくちゃおもしろいよ」
「え〜、私もやりたいやりたい〜!」
「ははっ、最初からやっていいよ」
「やったー!」
舞がゲームを楽しむ。
「チャプター1終了!」
「うまいな〜、舞。1回も死んでないじゃん」
「ふふ、公介はチャプター1で何回死んだの?」
「……5回です」
「あははっ、死にすぎよ〜」
「いや、ちょっと油断してさ……そういえば舞、明日の仕事は? 朝は早いのか?」
「ええ、早朝から仕事があるわ」
「え……じゃあ寝た方がいいじゃん」
「まあ、大丈夫よ」
「寝なさい。ゲームは俺がやっておくから」
「ずる〜い」
「しょうがないだろ、舞は仕事なんだから」
「チャプター2だけやらせて、お願い!」
「わかったよ」
舞は早めにチャプター2をクリアしてしまった。
「よし、寝よう!」
「いや、思ったてたよりチャプター2が短かったわ」
「舞がどう思ってたかなんて知らん」
「お願い、1回死ぬまでやらせて」
「う〜ん……まあ、いいか」
難しいゲームだしな。
と思ったら、舞が凄まじい集中力でプレイして全然死なない。
「舞、死んでないけど、もう寝ろ」
「いやです」
「……」
かわいそうだが、俺も舞の健康が心配なんだ。ここは強引に寝かせよう。
「舞〜!」
「あん!」
俺は舞を後ろから抱きしめる。
「舞、俺と一緒に寝ようよ〜。舞とイチャイチャしながら寝たいよ〜」
「あん、あはん、もう、しょうがないわね」
よし、舞はいつだって俺を最優先にしてくれるからな。
「それそれ〜」
「んっ、そこ、ダメ……」
ちょっと卑怯な気もするが、舞とイチャイチャしてそのまま一緒に寝よう。




