第67話 ゲームセンター
小学生の頃。
俺は舞とゲームセンターで遊んでいた。
「舞、クレーンゲームやろうぜ」
「いいわよ。どれやるの?」
「う〜ん、そうだな〜」
クレーンゲームのコーナーを歩き回る。
「このお菓子たくさん落とせたら最高だよな〜」
「私がチャレンジしてみるわ。公介、横から見ててちょうだい」
「オーケー」
舞がクレーンを操作する。
「お……おおっ!」
見事にお菓子をたくさんゲットした。
「うわ〜、舞、よくやったぞ〜!」
俺は舞を抱きしめて、よしよしと頭を撫でてあげる。
「あん、はふう……うふふ」
舞はとても幸せそうだ。
「今日はお菓子を食べながらゲーム三昧だな」
「ふふ、帰ってからもゲームするの?」
「ははっ、当たり前だろ」
中学生の頃。
俺と舞はシューティングゲームでゾンビと戦っていた。
「うお〜、すごい数のゾンビだ!」
「公介はそっちのゾンビを撃って、私はボスを狙うわ」
「了解!」
メダルゲームもお気に入りだった。
舞と並んで座ってメダルを入れながらおしゃべりする。
メダルがなくならいと、何時間もそのままやり続けることになる。
「あははっ、もう公介ったら」
「ははっ、それでさ……あれ、もうこんな時間か」
「いつの間にか3時間もたってたわね」
「まだかなりメダル残ってるな」
「お店に預ける?」
「いや、俺は宵越しのメダルは持たない主義なんだぜ」
「ふふ、何よそれ」
「ははっ、もう少し遊ぼ〜」
「ええ、いいわよ。何か飲み物買ってきましょう」
「おう」
その後、2時間続けてようやくメダルがなくなった。
高校生の頃。
舞はアイドルになり、高校も別々になった。
俺は一人でゲームセンターに行く。
舞にもらったお小遣いでゲームする。
クレーンゲームでお菓子を狙う。
「く〜っ、また取れなかった……」
メダルゲームでもするか。
俺は一人でメダルゲームを黙々とプレイする。
「あ、もうメダルがない……帰るか」
俺はコンビニでお菓子を買ってから家に帰り、またゲームをした……。




