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第62話 ラウンドガール

 今夜は楽しみにしていたボクシングの試合がある。


 日本人のチャンピオンの防衛戦だ。挑戦者のイギリス人はかなり強いらしい。楽しみだな〜。


 舞も試合の時間までには帰ってこれるらしい。


 お菓子と飲み物を用意して前座の試合を観る。




 前座の試合が全部終わってしまったが、まだ舞は帰ってこない。


 もうすぐメインの試合が始まってしまうが……。


「ただいま〜」


「あ! おかえり〜、舞」


「もう試合始まった?」


「大丈夫、間に合ったよ。ちょうどチャンピオンが入場してきたところだ」


「大変、急がないと」


「え、何を?」


「ちょっと待っててね〜」


 質問に答えずに、舞は寝室へ。


 なんだろう? せっかく間に合ったのに、試合が始まってしまうぞ。




 選手の入場が終わり、試合前の国歌斉唱も終わってしまった。


「お〜い、舞〜、試合始まるぞ〜」


「お待たせ〜!」


「お、おおっ!」


 舞がコスプレをして戻ってきた。


「どう? ラウンドガールのコスプレよ」


「す、すごいセクシーです! 最高です!」


「うふふ、ありがと。さあ試合を観ましょうか」


「あ、ああ……」


 セクシーなラウンドガールが隣にいて、全然試合に集中できない……。


「チャンピオンも調子いいけど、挑戦者もやっぱり強いわね」


「そ、そうだな……」


 1ラウンドが終わると、ちゃんと舞もラウンドガールの真似をして部屋を歩き回ってくれた。


 ああ、早くラウンドガールのコスプレをした舞とイチャイチャしたい。


 チャンピオン、早く挑戦者をノックアウトして試合を終わらせてくれ〜!


 俺はたまらず、舞の太ももに手を伸ばす。


「あん、公介、どうしたの?」


「ご、ごめん、なんでもないよ」


「そう?」




 試合は最後まで互角のまま終わった。あとは判定の結果を待つだけ。


「判定、ちょっと微妙ね。私はチャンピオンがとったと思うけど」


「ああ、俺もそう思うよ。たぶん……」


 判定の結果が出る。僅差でチャンピオンが勝った。


「おお、チャンピオンが勝ったか、よかった〜」


「挑戦者が判定に納得いかないって顔してるわね。でも、いい試合だったわ。これは再戦になりそう」


 俺はいきなり舞を抱きしめる。


「あん、公介、チャンピオンのインタビューが始まったわよ」


「ごめん、もう無理だ。こんなセクシーなラウンドガールが隣にいて、これ以上我慢できないよ〜」


「ふふ、ずっと我慢していたのね。いいわ、公介。悪いのはエッチなコスプレをした私よ。だから、お仕置きしてください」


「うおー、舞〜!」


「ああっ、公介〜!」


 ラウンドガールになった国民的アイドルを、お仕置きしてあげた……。

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