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第60話 七夕

 今日は七夕か。


 大切な人と一年に一度しか会えないなんてつらいよな。


 舞に一年に一度しか会えないなんて絶対に耐えられない!


 この秘密の同棲をして本当によかったぜ。




「ただいま〜」


「あ! 舞、おかえり〜!」


 帰ってきた舞とリビングのソファーでイチャイチャする。


「そういえば今日って七夕だよな」


「そういえばそうね。一年に一度しか会えないなんて私には無理ね。耐えられないわ」


「俺もだよ〜」


「うふふ、おいで、抱っこしてあげるわ」


「わーい!」


「でも、実際に一年に一度しか会えないとしたら、その日は何する?」


「う〜ん……とりあえず一年何してたか報告し合って、そして愛し合って……それ以外思いつかないな」


「ふふ、私も同じよ。もうとにかく、ひたすら愛し合うの」


「う、うん……」


「ねえ、今から七夕ごっこしない?」


「七夕ごっこって?」


「一年に一度しか会えない夫婦になりきって、イチャイチャするの」


「それはおもしろそうだ。やってみよう」




 七夕ごっこ。


「舞!」


「公介!」


 強く抱き合う二人。


「ああ、舞……一年ぶりだね」


「ああ、公介……会いたかったわ。寂しくてたまらなかった!」


「俺だってそうさ! どんなに舞に会いたかったか……」


「嬉しいわ、公介」


「舞……君はどんなふうに過ごしていたんだい?」


「私はアイドルの仕事をしていたわ。たくさん活躍すれば公介にも私の歌が届くと思って、歌い続けていたの」


「ああ、ちゃんと届いていたよ。舞の歌が……」


「よかった。公介は何をしていたの?」


「俺は……ゲームをしたり映画を観たり筋トレしたり」


「公介……なんだか楽しそう」


「い、いや、舞に会えないつらさに耐えるために、必死で暇つぶししていたんだよ。あ〜、つらかった〜」


「ああ、かわいそうな公介。でも、こうして会えたわ」


「そうだね」


「でも、会えるのは今夜だけ……」


「うん……」


「公介……お願い、私を愛して。一年分私のことを愛して!」


「ああ……わかった。一年分の想いを舞に注ぐよ」


「公介〜っ!」


「舞〜っ!」


 国民的アイドルと、七夕ごっこで盛り上がった……。

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