表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

58/312

第58話 ブランコ

 小学生の頃。


 公園。


「舞〜、ブランコ乗ろ〜」


「いいわよ」


 ブランコで遊ぶ。


「それっ!」


 俺は勢いをつけて靴を飛ばす。


「おお、けっこう飛んだな〜。舞、取ってきてくれ」


「はいはい」


 舞が靴を持ってきてくれる。


「はい、明日は雨だったわよ」


 そう言って靴を履かせてくれる。


「サンキュー」


「次は何して遊ぶ?」


「う〜ん、そうだな……帰ってゲームしよう!」


「ふふ、わかったわ」




 中学生の頃。


 学校からの帰り道。


「舞、久しぶりに公園でブランコに乗らないか」


「いいわよ」


 ブランコに乗って遊ぶ。


「それっ!」


 俺は勢いをつけて靴を飛ばす。


「おー、すごい飛んだな。舞、取ってきてくれ」


「はいはい」


 舞が靴を持ってきてくれる。


「はい、明日は晴れよ」


 そう言って靴を履かせてくれる。


「サンキュー」


「公介、二人乗りしない?」


「ああ、いいよ」


「よいしょ」


 ブランコに座っている俺の腰の両端に、舞が向かい合わせで足を置いて立ち漕ぎをする。


 俺の顔の前に舞の腰があり、制服のスカートがブランコの揺れに合わせてひらひら揺れて、パンツがチラチラ見える。


「お、おお……」


「公介、楽しい?」


「う、うん、すごい楽しい!」


「ふふ、じゃあ、もっと激しく揺らすから、しっかりつかまっていてね」


「は、はい!」


 揺れるブランコ。揺れるスカート。そしてパンツ……。


 ブランコってこんなに楽しかったんだな。


「よいしょっと」


「おっと」


 舞が立ち漕ぎをやめて俺の太ももの上に座る。


「満足した? 公介」


「あ、ああ……楽しかったよ」


「パンツも、ちゃんと見えた?」


「は、はい……満足です」


「うふふ、それじゃあ帰りましょうか」


「はーい」




 高校生の頃。


 舞はアイドルになり、高校も別々になったので、俺は一人で学校から帰る。


「お……」


 公園のブランコが目に入る。


 なんとなく乗ってみる。


「そーれ」


 なんとなく靴を飛ばす。


「むなしい……」


 俺は片足でケンケンして靴を取りに行った……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ