第45話 お風呂
俺と舞は小さな頃から一緒にお風呂に入るのが好きだった。
俺のお世話が大好きな舞は、俺の髪や身体を洗うのも当然好きだ。
もちろん俺も舞の髪や身体を洗うのは好きだ。
だが、舞の髪や身体はあまりにも綺麗すぎて、洗うのは今でも緊張する。
小学生の頃。一緒にお風呂。
「はい、公介。髪洗ってあげるから座って」
「舞は俺の髪とか身体洗うの好きだよな。そんなに楽しいか?」
「超楽しい」
「そうか、じゃあ思う存分洗ってくれ」
「ありがと」
中学生の頃。一緒にお風呂。
「……」
「ふふ、そんなに私の身体、好き?」
「え?」
「ず〜っと見てるから」
「ああ、だって……舞の身体、すごい綺麗だからさ」
「うふふ、ありがと」
「いやマジで、すごいよ、最高だよ! 中学生でこんなにスタイルがよかったら、大人になったらどうなっちゃうんだよ……」
「それは大人になってからのお楽しみよ」
高校生の頃。アイドルの舞と一緒にお風呂。
「舞、仕事で疲れてるだろ? マッサージしてやるぞ」
「あ〜、気持ちいいわ〜」
「舞の水着写真集、記録的な大ヒットだってニュースになってたぞ」
「ええ、知ってるわ。あ〜、そこ、気持ちいい〜」
「この身体に今みんなが夢中になっているわけだな……それそれ〜!」
「あん! ふふ、くすぐったいわ、公介」
同棲している現在。
家には二人しかいないので、いつでも堂々と一緒にお風呂に入れる。
「公介〜、お風呂に入るわよ〜」
「はーい!」
国民的アイドルと、一緒にお風呂に入った……。




