表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

44/307

第44話 悪夢

 舞がアイドルになる前の日常。中学生の頃の話。




 深夜。


「う〜ん……はっ!」


 俺は謎の殺人鬼に襲われる悪夢にうなされて目を覚ました。


 う〜眠い。でも寝たらまた悪夢を見るかもしれない。


 ああ、舞と一緒に寝たいよ〜。


 でも、もう寝てるだろうしな。連絡するのは悪いよな……。


 いいや、寝よう。夢はしょせん夢だ。


 結局、俺はまた悪夢にうなされてしまった……。




 翌朝。


 舞と一緒に学校に行く。


「公介、なんか眠そうね」


「いや、悪夢を見てさ……夜中に起きちゃったんだよ」


「どんな悪夢だったの?」


「謎の殺人鬼に追いかけ回されるんだよ」


「そう、怖かったわね。私を呼べばよかったのに」


「いや、だって夜中だったし。寝てただろ?」


「寝てたけど気にしなくていいのよ。隣なんだから、すぐに行ってあげたのに」


「わかった、今度からそうするよ」


「とりあえず今日は泊まりに行ってあげるから安心してね」


「ああ、お願いします」




 夜。


 俺の部屋。


 遊びに来た舞とホラー映画を観る。


 主人公が謎の殺人鬼に追いかけ回されている。


「ふふ、こういう映画を観るから悪夢を見るんじゃない?」


「でも、舞は悪夢を見ないんだろ?」


「そうね、なんでかしら?」


「俺のほうが臆病ってことか? そう言いたいのか?」


「私は何も言ってないでしょ」


「そうだな……まあ、どちらにせよ、今日は舞がいるから大丈夫だ」


「そうそう、ママが一緒に寝てあげますからね〜」


「バカにするんじゃねー!」


「じゃあ一人で寝るの?」


「……舞と一緒に寝る〜」


「はいはい」




 というわけで、舞と就寝。


「公介、トイレは大丈夫?」


「うん」


「じゃあ、おいで。悪夢を見ないように、抱きしめて寝てあげる」


「お願いしまーす」


 舞の腕の中で眠りにつく。なんという安心感だ……。




 翌朝。


「ん〜、いい目覚めだ」


「悪夢は見なかった?」


「うん、朝までぐっすりだったよ」


「それはよかったわ。今度悪夢を見たら、夜中でも連絡するのよ」


「はーい」


 美しすぎる幼馴染に、悪夢から守ってもらった……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ