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第40話 散髪

 今日は舞に髪を切ってもらう。


 俺は外に出られないので、お店には行けないからな。




 せっかくなので、舞と美容師ごっこをする。


「それじゃあ、お客さん、今日はどうしますか〜?」


「え〜っと……まあ、ちょっと短くするだけでいいです」


「かしこまりました〜。それじゃあ切っていきますね〜」


「お願いしまーす」


 舞がチョキチョキと俺の髪を切っていく。




「はい、こんな感じでどうですか〜?」


 切り終わったので、鏡を見せてもらう。


「おお、いい感じじゃないか。さすがですね、美容師さん」


「ありがとうございます……ところでお客さん、実はこの美容室には裏サービスがあるんですよ」


「う、裏サービス? なんですか、それ?」


「髪を切り終わったら、美容師が一緒にお風呂に入って、髪を洗ってあげるんです」


「な、なんという魅力的な裏サービスだ……」


「どうされますか? ご利用されますか?」


「お、お金は、いくらかかるんですか? お高いんですよね?」


「初回ですので、サービスになります」


「なんて素晴らしい美容室なんだ……ぜひ、お願いします!」


「はい、1名様ご案内〜」




 二人で部屋を掃除してから、お風呂に入る。


「お客さん、かゆいところはありませんか〜?」


「いや、大丈夫でーす」


 まず、舞に髪を洗ってもらった。


「はい、お客さん、これで裏サービスは終わりになりま〜す」


「ええっ、一緒にお風呂に入っておいて、本当に髪を洗うだけなんですか?」


「ええ、そうですけど……」


「これで終われるわけないじゃないか!」


「そんなこと言われましても……」


「この裏サービスのこと、警察に話してもいいんだぜ……」


「そ、そんな……それだけは……」


「だったら、裏サービスの続きをしてもらおうか!」


「ああっ、だめです、お客さん!」




 お風呂でたっぷり楽しんだあと、洗面所の鏡であらためて髪をチェック。


「うん、本当に髪切るのうまいぞ、舞」


「ちょっと短くしただけよ。ほら、髪を乾かしてあげる」


 ドライヤーで髪を乾かしてもらう。


「ありがと。それじゃあ交代な」


「よろしく」


 今度は舞の髪を乾かす。


 舞は髪まで美しいからな。さわっているだけで気持ちいい。


「んっ……」


「色っぽいため息だな」


「だって、公介に髪をさわられるだけで、なんか気持ちいいから……」


「舞……可愛いいよ〜!」


 国民的アイドルに、髪を切ってもらった……。

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