第4話 甘えん坊
舞が仕事で3日間、家に帰ってこれない。
寂しいが、仕事なのだからしょうがない……。
3日後。舞が帰ってきた!
「公介、ただいま〜」
「おかえり! 舞っ、舞〜っ!」
俺はさっそく、舞にめちゃくちゃ甘える。
「ああ、会いたかったわ、公介〜」
舞もギューッと強く抱きしめてくれる。
「何か問題はなかった?」
「いや、大丈夫。いつも通り過ごしていたよ」
「そう、よかったわ」
そのまましばらく抱き合ったあと、舞がいったん荷物を片付けにクローゼットに行く。
舞がリビングに戻ってくると、俺はまたすぐに抱きつく。寂しかったから、まだ甘えん坊モードだ。
「おー、よしよし、そんなに寂しかったのね。今日はたくさん甘えていいからね」
舞にたっぷり甘やかされる。あー、寂しかったからこそ、幸せで泣けてくる。
「ふふ……公介、すっかり甘えん坊さんになっちゃったわね」
「それは……舞のせいだと思います」
「そうかしら?」
「そうだよ」
母性の強い舞は、俺に甘えられるのが大好きだった。
だから、俺は舞をよろこばせるために、もうとにかく甘えまくった。
その結果、俺は本当に甘えん坊になってしまったのだ……。
「まあ、私のせいで公介が甘えん坊になっちゃったのなら、責任をとって、これからもたくさん甘やかしてあげる」
「やったーっ!」
母性あふれる国民的アイドルに、ひたすら甘えまくった……。