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第306話 口移し19
朝。
舞が卵かけご飯を作ってくれる。
それも高級な卵を使った高級卵かけご飯だ。
「はい、完成〜」
「わ〜い、いただきま〜す!」
卵かけご飯を食べる。
「美味〜い!」
「ふふ、よかったわ。私もいただきま〜す」
俺は食べ終わる。
「ごちそうさまでした〜」
舞はちょっと食べただけで、箸を置いていた。
「舞、もう食べないのか?」
「あの、公介……」
「どうした?」
「その、お願いが……」
「まさか……」
「その、あの……」
「口移しか!」
「そ、そうです」
「朝から舞は変態だな〜」
「うう……」
「そんなことしてたら仕事に遅れるぞ。普通に食べろ」
「え〜、そんな〜」
「はは、うそうそ、早くやろうぜ」
「ありがとうございます!」
俺は卵かけご飯を口に入れる。
咀嚼する。
舞にキスをする。
口移しで、舞に卵かけご飯を食べさせてあげる。
「もぐもぐ……美味し〜い!」
「それはよかった」
国民的アイドルに、卵かけご飯を口移しで食べさせてあげた……。
「朝からありがとう、公介、元気出たわ。それじゃ、行ってきま〜す!」
「おう、行ってらっしゃ〜い!」




