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第302話 口移し18
夜。
舞が高級な鶏肉でからあげを作ってくれる。
「わーお、楽しみだな〜」
「ふふ、もうちょっとだけ待っててね」
「は〜い」
というわけで、高級からあげ完成。
「はい、お待たせしました〜」
「わ〜い、いただきま〜す!」
俺はからあげを食べる。
「ジューシーで美味い!」
「ふふ、よかったわ」
「次はレモンをかけて食べてみよう。もぐもぐ、美味い!」
「ねえ、公介……」
「もぐもぐ、なんだ?」
「あの、その……」
「なんだよ?」
「あれ、やってほしいんだけど……」
「あれってなんだよ?」
「あれは……あれよ」
「あれとかそれとかじゃなく、ちゃんと言いなさい!」
「は、はい。このからあげを、口移しで食べさせてください!」
「オーケーオーケー、待ってなさい」
「はい」
俺はからあげを口に入れる。
咀嚼する。
舞にキスをする。
口移しで、舞にからあげを食べさせてあげる。
「もぐもぐ……美味し〜い!」
「それはよかった」
「も、もう一個、お願いします」
「じゃあ次はレモンをかけたやつな」
国民的アイドルに、からあげを口移しで食べさせてあげた……。




