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第30話 お金

 高校生の頃の話。舞は人気急上昇中の新人アイドル。




 舞も忙しそうだな〜。最近はあんまり会えてない……。


 まあ、みんなが舞に夢中になっているのはいい気分だけどな。本当に圧倒的に綺麗だもんな〜、俺の舞は!


 さて、今日も一人で学校から帰宅。




 夜になり、一人でゲームをする。


「ふう、ちょっと休憩」


 舞のミュージックビデオを観る。


「ああ……舞」


 こうして映像作品としてあらためて舞を観ると、綺麗すぎてびっくりするわ。


 でも、実際に会うともっと綺麗だから、さらにびっくりするんだよな〜。


 ああ……舞に会いたくなっちゃったよ。


「おっ」


 舞から、今から遊びに行くと連絡が来た!


 俺は裏口に迎えに行った。




 俺の部屋。


「いらっしゃい、舞、ほらほら、こっちおいで。ハグしよう、ハグ!」


「あはっ、公介、テンション高い」


「そりゃそうだよ、久しぶりなんだから、それそれ〜」


「あん、うふふ、くすぐったいわ」


 さっそくイチャイチャする。やっぱり一緒にいると、それだけで幸せだな〜。


「そうだ、今日は公介に渡したいものがあるんだけど」


「なに? お菓子?」


「ううん、お金」


「へ?」


 舞がお金を渡してくれる。それも、けっこうな額だ。


「な、なんのお金?」


「別に、意味はないけど……ほら、私たちは今までずっと買い物は二人でお金を出してきたじゃない」


「それはそうだな」


 俺たちは常に一緒にいたからな。


「だから、お金を稼げるようになったら、公介に渡しに行こうと思っていたのよ」


「なるほど。でもお金だけ渡されてもなあ。別に舞と遊びに行けるわけじゃないし……」


「なんでもいいのよ。ゲームとか映画とか本とか、このお金でたくさん楽しんで。そして私に感想を聞かせて。公介の話を聞いているだけで、私は楽しいから」


「舞……」


 舞はいま、遊ぶ時間がないほど忙しいからな。


「わかった。俺は俺で、ちゃんと楽しんでおくよ。そして舞にたくさんおもしろい話を用意しておく。だから、たまにお小遣いをくれ」


「ふふ、まかせておいて」


 人気急上昇中の新人アイドルから、お金をもらった……。

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