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第284話 口移し15
高校生の頃の話。舞は人気急上昇中の新人アイドル。
夜。
舞が裏口からこっそり遊びに来る。
俺は裏口に舞を迎えに行く。
俺の部屋。
「公介、お土産があるわよ」
「おお、サンキュー」
「はい、これ」
「おーっ、栗ようかんじゃないか!」
舞が高級な栗ようかんを買ってきてくれた。
「食べたい食べたーい!」
「うふふ、どうぞ」
「いただきまーす!」
俺は栗ようかんを食べる。
「これは美味いぜ!」
「それはよかったわ」
「美味いな〜、もぐもぐ」
「公介、それで……お願いがあるんだけど」
「なんだ?」
「その……栗ようかん、口移ししてほしいんだけど」
「ダメ〜、残ったのも全部俺が食べる」
「え〜、そんな〜」
「はは、冗談だよ。ちょっと待ってろ」
「は、はい」
俺は栗ようかんを口に入れる。
咀嚼する。
舞にキスをする。
口移しで、舞に栗ようかんを食べさせてあげる。
「もぐもぐ……お、美味しい〜!」
人気急上昇中の新人アイドルに、栗ようかんを口移しで食べさせてあげた……。




