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第239話 猫9

 俺はセクシーな猫のコスプレをした舞と遊んでいた。


 国民的アイドルが、家では猫になって遊んでいるとは、誰も思わないだろうな。


「ほれほれ、舞〜」


 俺は猫じゃらしを振る。


「にゃ、にゃ!」


 舞が猫パンチをする。


「ほれほれ〜」


「ふにゃ……」


「あれ?」


 舞が急につまらなさそうにして寝転がる。


 気分屋な猫っぽい。


「はは、飽きちゃったのか?」


 俺は舞の身体を撫でてあげる。


「ふみゃ〜ん」


「気持ちいいか?」


「にゃふう」


 舞が猫のようによつんばいになって、俺の顔を見つめる。


「……」


「ん?」


 舞が声は出さずに、口をぱくぱくさせる。


「……」


「これは……サイレントニャーだな!」


 サイレントニャー。


 猫が鳴き声を出さずに、口をぱくぱくさせる仕草のことだ。


 愛情や信頼を表していることが多いらしい。


「そうか、舞、俺に気持ちを伝えてくれてるんだな」


 俺は舞を抱っこしてあげる。


「あにゃん」


「俺も大好きだっ、愛してるぞ、舞〜!」


「にゃは〜ん!」


 猫になった国民的アイドルと、愛し合った……。




 翌朝。


 仕事に行く舞を見送る。


「舞、チュッ」


 舞に行ってらっしゃいのキスをする。


「ん、行ってきまーす!」


「行ってらっしゃーい!」


「……」


「あっ、今、サイレントニャーやった!」


「うふふ」

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