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第195話 宇宙
舞がアイドルになる前の日常。小学生の頃の話。
夜。
俺の部屋。
舞と宇宙についての本を読んでいた。
「マジかよ、宇宙壮大すぎるだろ……」
宇宙の広さにビビる俺。
「宇宙っておもしろいわね」
「なんか俺、怖くなってきた」
「ふふ、なんでよ」
「いや、もう想像すらできなくてさ……」
「でも考えてみて。想像もできないくらい大きな宇宙で、私と公介はすぐ近くに生まれて、幼馴染になったのよ」
「おお、そう考えると、すごいな」
「ええ、すごいわよね」
「舞〜!」
俺は舞に抱きつく。
「あん、ふふ、どうしたの?」
「なんか、感動して抱きつきたくなった」
「うふふ、じゃあ、気が済むまで抱きしめて」
「うん、それじゃあ、舞〜!」
「あはは、よしよし」
舞が俺を優しくなでなでしてくれる。
「舞、今日は離れたくない、今日も泊まっていってくれ!」
「ふふ、いいわよ。お母さんに言ってくるわ」
「やった〜!」
俺のベッドで、舞と一緒に寝る。
「舞〜」
俺は舞に抱きつく。
「うふふ、よーしよし、いい子いい子」
「はふう……」
「おやすみ、公介」
「おやすみ、舞……く〜」