第19話 猫
今日も舞が、コスプレしてサービスしてくれる。
みんなが憧れる国民的アイドルが、エッチなコスプレをしてサービスしてくれるんだから、俺は世界一の幸せ者だ。
「公介、お待たせ〜」
「おおっ!」
今日のコスプレは猫だった。それも露出度の高いセクシーキャットだ!
「今日は、公介の猫ちゃんになってあげるにゃん」
「あ、ああ……なんて美しい猫なんだ。世界一綺麗でセクシーな猫ちゃんだ!」
「にゃーん」
舞はもう猫になりきっていた。
「にゃおーん」
舞が猫のように身体をすりよせてくる。
「ははっ、可愛いな〜」
俺は舞の身体中をなでなでしてあげる。
「にゃうん、にゃはん」
「ははっ、気持ちいいか?」
「にゃん!」
「よーし、もっとしてやるぞ、それそれ〜」
「にゃはっ、ああ〜ん」
「もっとだな、ほれほれ〜」
「にゃ……」
「あれ……?」
舞が本当の猫のように、急にそっけなくなってしまった。そこまでリアルに演じなくても……。
俺は少し離れた場所で毛づくろいしている舞に、そ〜っと近づいて、また撫でようとする。
「シャーッ!」
「うわっ」
すごい怒られた……。
こういう時は別のことをしよう。猫のほうから近づいてくるのを待つんだ。
俺はソファーに座って本を読むことにした。
「にゃーん……」
お、舞が寂しそうに鳴いた。
だが、まだだ。俺は無視して本に集中する。
「にゃおーん!」
「おおっ!」
舞が俺の膝の上に乗ってきた。
「よーしよし、かまってほしくなったのか?」
俺はまた舞の身体中を撫で回す。
「にゃうん、あはん」
「ははっ、可愛いやつだな〜、それそれ〜」
「にゃは〜ん」
「……」
セクシーな猫のコスプレをした舞とイチャイチャして、俺はそろそろ我慢できなくなっていた。
「ま、舞……そろそろ寝室に行こうか」
「にゃん……」
俺の飼い猫になった国民的アイドルを、たくさん可愛いがってあげた……。
朝。
いつものように、舞に行ってらっしゃいのキスをしようとする。
「舞、行ってらっしゃい……」
「シャーッ!」
「うわっ!」
「あははっ、びっくりした?」
「めちゃくちゃ、びっくりしました……」
「うふふ、じゃあ今度こそ、行ってらっしゃいのキスして」
「わかった。行ってらっしゃい、チュッ」
「んっ、行ってきまーす、にゃん!」