第176話 雑誌
高校生の頃の話。舞は人気急上昇中の新人アイドル。
舞はアイドルになり、仕事で忙しい。
学校も別々になった。
俺は一人で学校から帰る。
途中で本屋に寄る。
ゲーム雑誌と格闘技の雑誌を、舞からもらっているお小遣いで買う。
本屋の後は、喫茶店に行く。
コーヒーを飲みながら、さっき買った雑誌を読む。
「ふむふむ、やりたいゲームがたくさんあるぜ」
舞からもらったお小遣いで会計をして、家に帰る。
夜。
舞が裏口からこっそり遊びに来る。
俺は裏口に舞を迎えに行く。
俺の部屋。
「公介、お土産持ってきたわよ〜」
「わ〜い!」
舞がお土産にスイーツを買ってきてくれた。
「美味いな〜、これ」
「ふふ、よかったわ。あら、この雑誌……」
舞がテーブルの上にある、俺が今日買った雑誌を見つける。
「これ、読んでいい?」
「もちろんいいぜ」
舞がソファーに座り、ゲーム雑誌を読む。
「このゲーム、早く遊びたいわね」
「ああ、それな、おもしろそうだよな〜。でも、舞は仕事で忙しいだろ?」
「そうなのよね〜」
「まあ、そのゲームが発売したら、俺が先に練習しといて、舞を守ってやるからな」
「うふふ、楽しみにしてるわ」
今度は格闘技の雑誌を読む舞。
「あ、え〜、このチャンピオン負けたのね……」
「あれ、知らなかったのか、まあ忙しいもんな」
「ふむふむ、逆転負けしたのね」
「そうなんだよ、最初はポイントでリードしてたんだけどな〜、だけど挑戦者がさ、いや、もうその試合観てくれ」
「ええ、観るわ」
舞に格闘技の試合を観せてあげる。
「お〜、すごいパンチね、チャンピオンもまだ立ってるけど、ダメージは深いわね」
「そうなんだよ、まだいけるかもって思ったんだけどな〜」
チャンピオンが負ける。
「試合後のインタビューで再戦したいって言ってたけど、今度はどうなるかな」
「たしかに最初はチャンピオンがリードしてたし、再戦したいのもわかるわ。再戦は公介とリアルタイムで観れるといいけどね」
「はは、そうだな」
スイーツを食べ終わったので、俺は舞に甘える。
「舞〜!」
「ふふ、おいで、公介」
舞が抱っこしてくれる。
「いい子ね、公介、チュッ」
「んっ……」
「うふふ、公介の唇、すごく甘いわ」
「スイーツを食べたばかりだからな」
「もっと味わっていい?」
「も、もちろんです!」