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第157話 雪女

 今日は舞がコスプレしてくれる日だ。


 ああ、早くセクシーなコスプレをした国民的アイドルと、イチャイチャしたいよ〜!




「お待たせ公介、今日は雪女よ」


「お、おおっ!」


 今日の舞のコスプレは雪女だった。


「こんな美しい雪女と一緒にいられるなら、氷漬けにされてもいいよ!」


「ふふ、ありがと。じゃあ今日は雪女とイチャイチャできるように頑張ってね」


「おー!」




 というわけで、雪女とイチャイチャするために頑張る。


「雪女といえば雪山だよな。じゃあ、雪山で遭難した設定でいこう」


「ええ、いいわよ」


 俺は部屋の中をうろうろする。


「どうやら遭難してしまったようだ。それにすごい吹雪だ。うう、寒い、このままでは凍えてしまう」


「うふふ」


「だ、誰だ?」


「お兄さん、こんなところでどうしました?」


「な、なんて綺麗な女性なんだ……」


「え?」


「いや、なんでもない。お前はもしかして、雪女か?」


「なぜ私が雪女だと?」


「こんな吹雪の雪山でそんな薄着の女性があらわれたら、雪女だと思いますよ」


「バレたならしょうがない、氷漬けにして殺してやるよ!」


「ま、待ってください」


「諦めろ!」


「殺される前に、せめて一つだけお願いを聞いてください」


「何だ?」


「一度でいい、あなたを思いっきり抱かせてください!」


「な、何を言っているの?」


 雪女が動揺する。これはチャンスだ!


「あなたに一目惚れしてしまったんです。あなたは綺麗だ、綺麗すぎる!」


「そ、そんなこと言われても……」


「お願いします、お願いだ!」


「あん!」


 俺は雪女を抱きしめる。


「離せっ、離さないと、氷漬けにしてやるぞ」


「かまわないよ」


「な、なんだと、死んでもいいのか?」


「あなたと離れるくらいなら、氷の彫刻になってあなたのそばにいる方がいい!」


「そ、そこまで私に……」


 雪女が抵抗をやめる。


「雪女さん?」


「む、向こうに古屋がある」


「え……それって?」


「これ以上言わせるな、バカ……」


「じゃあ、抱いていいんですか?」


「ああ……優しくしておくれよ」


「わかりました、雪女さ〜ん!」


 雪女になってくれた国民的アイドルと、愛し合った……。

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