第134話 虎2
俺はニュース番組を観ていた。
舞が主演をつとめて、社会現象レベルの大ヒットをしている、女子高生探偵ドラマの特集をしていた。
「はあ〜、俺の舞は綺麗だな〜、この女子高生探偵綺麗すぎるよ〜!」
舞が帰ってくる。
「舞、おかえり〜!」
「公介〜!」
「うわっ」
舞が抱きついてくる。
「公介、公介、公介〜!」
「どうした、舞?」
「今日は甘えさせてください……」
「おお、今日はその日だったか」
母性が強い舞は俺に甘えられるのが大好きだが、たまに甘えん坊になる。
「よーしよし、わかった。今日はいっぱい可愛がってやるからな」
舞の身体をなでなでしてあげる。
「あん、公介、気持ちいいわ……」
「はは、いい子だな、舞、ほれほれ〜」
「ひあっ、ああ〜ん」
「ほら、こっちおいで、舞」
舞をソファーに連れて行こうとする。
「ああ、待って、可愛いがってもらうから、何かのコスプレしてあげるわ」
「そうか、ありがとうな。お言葉に甘えよう」
「すぐ戻るわ」
舞が着替えに行く。
「お待たせ〜、がお〜」
「お、おおっ!」
舞は虎のコスプレをしてきた。露出度の高い、セクシータイガーだ!
「すごくエッチでいいんだけど、この虎は人間に甘えるのかな?」
「ええ、とっても甘えん坊の虎よ。公介にしっかり躾けられた虎なの」
「本当かな? 変なとこさわったら殺されないかな?」
「ふふ、大丈夫よ。たぶん」
「たぶんかよ。まあ、とりあえずさわってみよう」
「あん!」
「本当だ、襲われないな。安心したよ、じゃあもっとさわろう」
「あん、あはん!」
「はは、エッチな声で鳴く虎だな。そら、なでなで〜」
甘えん坊の虎の身体中を撫でる。
「はあ〜ん、がう、あう〜!」
「懐いた虎は、ほぼ猫だな」
「ぐるる、あん、はあ〜ん」
今、社会現象レベルの大ヒットをしているドラマの主演女優が、虎になって可愛がられていらと知ったら、みんな驚くだろうな。
「ここはどうかな? それともこっちは?」
「あはん、ダ、ダメ〜っ!」
「あ、しゃべっちゃったな」
「だって、公介がすごいから……」
「よし、じゃあ、そろそろ寝室に行こうか、舞」
「がう……」
甘えん坊な虎になった国民的アイドルと、愛し合った……。
翌朝。
仕事に行く舞を見送る。
「公介、昨日はいっぱい可愛がってくれてありがとね」
「いや、甘えん坊の舞も大好きだよ。そして綺麗すぎるんだぜ」
「うふふ、今日は公介がいっぱい甘えてね」
「やった〜!」
「じゃあお願い」
舞が両手を広げる。
「おう」
舞に行ってらっしゃいのハグとキスをする。
「舞、行ってらっしゃ〜い」
「行ってきます、公介、がう!」