第122話 犬2
舞が主演をつとめる女子高生探偵ドラマのシーズン2が、また社会現象レベルの大ヒットをしている。
視聴率もいいし、ネットでも考察などで盛り上がっている。
舞が仕事から帰ってくる。
「ただいま〜」
「舞、おかえり〜!」
飼い主が帰ってきた犬のように大はしゃぎする俺。
「あはは、よしよし、落ち着いて、公介」
「はあ、はあ、ごめん」
「いいのよ。一人でお留守番してて寂しかったのよね。興奮するのも仕方ないわ」
「はは、まあ、そんなとこかな」
「そうだ、じゃあ今日はまた公介の犬になってあげるわ」
「ええ、やったー!」
「公介、私を犬にするの、好きよね?」
「う、うん……好き」
「ふふ、私も公介の犬になるの好きよ」
「ほ、本当ですか?」
「本当よ。それじゃあ着替えてくるわね。わん!」
わ〜い、またみんなの憧れの国民的アイドルを、俺の飼い犬にできるぞ〜!
というわけで、セクシーな犬のコスプレをしてくれた舞と遊ぶ。
「わん、わん!」
「ははっ、今散歩に連れてってやるからな」
舞の首輪から伸びているリードを持って、家の中を散歩する。
舞は犬のようによつんばいで、尻尾のついたお尻を振りながら歩く。
今、社会現象になっているドラマの主演をつとめる女優が、犬になってお散歩してると知ったらみんな驚くだろうな。
「よし、今おやつあげるからな」
「わん!」
俺はクッキーを砕いて、手のひらに乗せて食べさせてあげる。
「わうん」
舞が直接俺の手のひらからクッキーを食べる。
べろんべろんと手のひらを舐めて、クッキーを残さず舐め取っていく。
「ははっ、くすぐったいよ、もうクッキーはないって」
「はっはっはっ、く〜ん」
舌を垂らして、お尻を振る舞。
なんて美しいメス犬なんだ……。
「よし、それじゃあ、そろそろお家に帰ろうか」
「わんわん!」
俺は舞を寝室に連れて行く。
俺の飼い犬になってくれた国民的アイドルと、愛し合った……。