第115話 二度寝
舞がアイドルになる前の日常。中学生の頃の話。
朝。
俺の部屋。
「う〜ん……」
目を覚ました俺は時計を見る。
「えっ!」
学校に遅刻ギリギリの時間だった。
「ま、舞!」
俺は一緒に寝ていた舞を起こす。
昨日一緒にゲームをして、そのまま泊まっていったのだ。
「ん……公介、どうしたの?」
「やばいぞ、寝坊だ」
「え?」
ああ、舞は寝ぼけている顔も綺麗すぎるぜ!
「だから俺たち寝坊しちゃったんだよ」
「ふふ、今日は休みよ、公介」
「え……ああ、そうか!」
今日は休日だった……。
よく考えたら、遅刻ギリギリまで寝てたら母さんも起こしてくれるよな。
「うわ〜、よかった。俺、めちゃくちゃ焦ったよ」
「あはは、何事かと思ったわ」
「ふわ〜っ、安心したら眠くなってきた」
次の日休みだからって、遅くまで舞とゲームしていたからな。
「ほら、おいで、公介。休みなんだし、ゆっくり寝ましょう」
「うん、舞〜!」
俺は舞に抱きついて甘える。
「うふふ、よしよし」
舞がなでなでしてくれる。幸せ〜。
お昼近くまで寝てから、舞と休日を満喫した……。
翌日。
俺の部屋。
「公介、朝よ、起きて〜」
「う〜ん……今日は休み?」
「ふふ、違うわ。今日は学校よ」
「え〜、昨日みたいに舞と二度寝したいよ〜」
朝から舞に抱きついて甘える俺。
「私もよ、公介。私も公介とベッドでず〜っとゴロゴロしてたいわ。でも頑張って起きて、一緒に学校行きましょう」
「うん……わかった」
俺は舞に励まされて、ようやく起きる。
「偉い! 偉いわ、公介〜!」
舞が俺の頭を抱いてよしよしして褒めてくれる。
「あふう、舞〜」
「それじゃ、私も家に戻って準備してくるから」
「おう」
舞が自宅に戻る。
よし、俺も朝ご飯食べて準備するか!