第11話 誕生日
今日は俺の誕生日。
そして明日は舞の誕生日だ。
二人とも19歳になる。
誕生日が一日違いなので、子供の頃は、まず俺の誕生日に舞を家に招待してケーキを食べる。そして次の日に、今度は俺が舞の家に招待してもらってケーキを食べる。二日連続でケーキが食べられるからラッキーだねと、舞と話していたな。
今日は舞が有名ブランドの高級ケーキを買ってきてくれる。
仕事で遅くなると言っていたが、もうすぐ日付が変わってしまうな……と、思っていたら舞が帰ってきた。
「ふうっ、なんとか公介の誕生日に間に合ったわね」
「舞、おかえり」
「ただいま、じゃあ、さっそくケーキを食べましょう!」
テーブルでケーキを食べる準備をする。
「それじゃあ、公介、お誕生日おめでと〜!」
「ありがとう、舞! 今だけ俺のほうが年上だな」
「ふふ、そうね。ほら、ケーキ食べて」
「うん、いただきまーす!」
舞が買ってきた有名ブランドの高級ケーキは、めちゃくちゃ美味しかった。
「お、もうすぐ日付が変わるぞ」
時計を見て、日付が変わる瞬間を待つ。
よし、変わった!
「舞、お誕生日おめでと〜!」
「ふふ、ありがとう。これでまた同い年ね」
「二人とも19歳か……来年20歳になったら二人でお酒が飲めるな」
ケーキを食べ終わると、舞にプレゼントがあるからちょっと待ってて、と言われた。
ひょっとして、コスプレをしてくれるのかな?
だとしたら、ちょっと予想がつくな。
しばらくすると、舞が戻ってきた。
「じゃーん、公介への誕生日プレゼントでーす!」
「おおっ!」
今回の舞のコスプレは、裸に真っ赤なリボンを巻きつけただけだった。
「ふふ、どう?」
「まあ、正直予想はできてたかな。誕生日プレゼントにコスプレといえば、裸にリボンで私をプレゼント、だよな」
「あ、やっぱりわかった?」
「でも、わかってても、めっちゃくちゃいいよ! セクシーだよ! 最高だよ!」
「うふふ、よろこんでもらえて嬉しいわ。それじゃあ、誕生日プレゼント、受け取ってちょうだい」
誕生日プレゼントになった国民的アイドルを、ありがたくいただいた……。