表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

耽美奇譚

耽美を求めて

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


寒い日の朝方の事である。私は何重にも衣類を着込み、古書街をブラブラと散歩をしていた。ギラギラとした喧騒の土地とはまた違う、肌によく馴染む古き茶色の空気。それを実際に肌で感じながら、大型書店に入り込んだ。

本当ならば、本当であるならば、爛れた夕陽の灯る街で、たこ焼きを貪る予定であったのだ。何なら昨日のうちに目星を付けていた。けれども何だかどうにも気が変わり、降り立ってしまったのが古書街だった。まぁ、人生において、目的が形を変えてしまうなんて事は良くある話である。

私は併設された喫茶店に一瞥をくれた後、文庫本を求めて二階へと上がった。そこは雑誌と理学書、それから美術書が立ち並ぶ本の森であった。天井にまで届く本棚から、背表紙が私の事を見下ろしている。

ふむ。初めて来る書店ではあるが、結構気に入った。何より照明が良い。目を刺すような白金の光ではなく、もっとぼかした光。目に優しい。思えば気に入りの本屋は何時も夕暮れから夜をテーマにした光を齎していたような。

私はそんな狭い路地を掻い潜りながら、またも古書街を散歩するように徘徊を行っていた。目的はない。ただ奇想で奇妙な出会いを求めて。そうして目線だけを走らせていると、ある一つの運命的な出会いをした。

耽美な画集。線が余りにも細かく描かれた画集。髪の一つ一つ、唇の柔らかさまで脳裏に刺激を与え続ける一冊。吸い寄せられる様に手を取ると、紙から漂う甘いインキの匂いに魅了させられた。興奮した気持を落ち着ける為、舌なめずりをする。

綺麗なもの、美しいものと出会うと、人間は甘い痺れに襲われる。女の細い指先で、背筋をつっとなぞられた様な快感。あぁ、此処に来て良かった。

私は立ち読みを決め込んで、パラパラと頁を捲り始めた。画集と言うだけあって、メインはその耽美で繊細な絵ばかりである。しかしそれだけに在らず。横に添えられた詩集がこの世界観を丁寧に表していた。

んん。素晴らしい。私はそっと背表紙を撫でると、そっと元あった場所にその本を戻した。耳を通じて流れ込んで来るのは、かの有名な幻想即興曲。今の気持を表すのに相応しい。

はてさて。素晴らしき世界観を見た事であるし、次回は仄暗い蜜を煮詰めた様な恋愛小説にしよう。恋をした乙女に、夜な夜な夜這いを掛ける吸血鬼の話がなんか如何かな?

主人公、最初は女性にしてました。

けども途中から中性的な男性に見えてきました。

多分、女性に見まごう程に中性的。(私が大好き)

好きになってしまったので、設定でも。


緑川胡蝶(名前決めました☆)

中性的な容姿の男性。

すれ違う人達からは女性と間違えられそう。

職業は多分作家。エログロナンセンス。でも耽美。

そんなものを沢山書いてそう。

古書街放浪してたら、江戸川乱歩の白昼夢が読みたくなって、本屋に立ち寄った。

(名前出して大丈夫でしょうか……。ヤンデレ好きには刺さります。私にはぶっ刺さりです)

でもあまりにも綺麗な画集に浮気した。

気が多いタイプだと思う。でも口説く時はきちんと話しそう。

「貴方を抱き締めながら、他の女性を考えてしまう人だよ?」

って事をとんでもない笑顔で言いそう。

人外であってくれ……!!



使い回しそうな程好きです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点]  はじめまして。  書店のある街の風景、本の香り、好きです。  文章から    >古き茶色の空気  を感じました。  とても雰囲気のある作品ですね。  空気感も素敵です。   [一言…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ