9話 死闘(1)
R15表現有ります。(残酷な描写あり)
僕は複数を相手にできないから大ネズミ1体と遭遇した時のみ戦闘をしていた。
裏を返せば複数を相手にできればもっと戦闘をすることができて稼げるというわけだ。
僕はまずは依頼ではなく探索をしてレベルを上げる方針に切り替えた。
翌朝、クランルームに行くと相変わらずマヤさんは寝ていた。
マヤさんを起こして、ニイさんとぼんちゃんは今日も来ないのを確認した。
冒険者ギルドの掲示板前に行き人を探した。朝なのに人通りが多い。これなら行けそうだ。
僕は1階層の探索を目的としたパーティを募集した。
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ダンジョン1階層、僕達は通路を進んでいた。
運良く僕はパーティを組んでくれる5人と出会うことが出来た。
その5人は戦士2人、僧侶、盗賊、魔法使いの構成であり戦士である僕とのパーティのバランスも良いように思えた。
ジャリジャリという足音と、わずかに息の上がった呼吸、そして移動時に生じる衣擦れの音だけが通路の中で聞こえていた。
静寂の中、盗賊の1人が声を上げる。
「敵です! 相手は大ネズミ3体!」
盗賊の声が戦闘の開始を告げた。
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大ネズミ3体が現れた。
僕達は戦士3人、僧侶1人、盗賊1人、魔法使い1人なので、前衛として僕を含めた戦士3人が大ネズミの体当たりを受け止めた。
僕は小盾で受け、お返しに棍棒で大ネズミを倒した。
よし!大ネズミ相手なら一対一でも問題なさそうだ。
手早く大ネズミを処理した僕は手助けするために近くにいた戦士の戦闘に合流した。
すると、もう片方の戦士が悲鳴を上げた。
「ぎゃああぁぁ!痛い!痛い!!!助けて!助けて!!!早く早く!!」
慌ててそちらを見ると戦士の足に大ネズミが噛み付いていた。戦士が必死に足を振り大ネズミを引き離そうとしている。大ネズミの歯が鋭く食い込んでいる。助けに行かなければ。
僕と戦士の注意がそちらに向いてしまったせいで隙が生まれてしまったのか、もう1人の戦士の顔面に大ネズミが飛びついた。
「うわっ!!? ぐわぁあああ!!!目が!ぐおおおっ!!」
顔面を噛まれた戦士は鼻先から左頬、左目を食いちぎられ地面にうずくまった。
飛びついた大ネズミはそのまま戦士の後ろに着地し満足げにムシャムシャと先程齧った肉を咀嚼していた。
僕はうずくまった戦士と大ネズミの間に割って入る。
いつでも飛びかかられてもいいように警戒する。
後ろの戦士はうずくまって呻いている。
後衛の魔法使いは足に噛み付いて離さない大ネズミに<火球>を放っていた。
ほぼ同時に僧侶はうずくまった戦士に<小回復>の奇蹟を唱えた。
職業によって使えるスキルは決まっている。
初心者の魔法使いでは<火球>と<睡眠>の魔法の2種類、僧侶では<小回復>の奇蹟が戦闘では使える。
才能によってスキルの使用回数が決まっておりレベルアップによりその使用回数は増えて行くのだ。
僕は魔法使いと僧侶が探索前に言っていたことを思い出していた。
僕は彼らが1回しか使えないと言っていたのを甘く考えていた。
僕は状況のまずさを感じていた。
6人もいるのにこんな状況になるのか。
焦燥感と共に他のパーティの不甲斐なさに僕は呆れていた。
━━━━ニイさんやマヤさんやぼんちゃんと組んだ時はこんなことにならなかったのに!!!




