表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

23/38

23話 東郷セントラルビル(6) 2人は最強

 エレベーターホールに雨宮イチゴと共に突入した竜宮セツナは、敵が銃を持っていることに気づき、防御スキルである<七里結界(しちりけっかい)>を使用した。セツナとイチゴの周りに魔素で練った防御壁が展開され銃撃を凌いだ。


 銃撃の合間を見定めてイチゴは、セツナの<七里結界>内から飛び出し、<魔力放出>による急加速で解放戦線へと突撃した。


 集団内に入り込むと、イチゴの翼が握り拳の形状に変化し、近くにいた者から無差別に殴りかかった。

 <血液操作>では精密な動作をさせるよりも簡単な動作を登録しておいておく方が、イチゴにとって楽であるので、近くのモノを殴るという条件で操作していたのだった。


 近くでイチゴが暴れているにも関わらず、解放戦線はセツナへと銃撃を行っていた。


 脳ではマズイと認識しているのだが、撃つ対象をセツナからイチゴへと変えることが出来ず、意識をセツナから外す事が許されなかった。


 セツナは<七里結界>と同時に<竜眼(ドラゴンズアイ)>も使用していた。<竜眼>を使用するとセツナと眼を合わせた者は【魅了】状態に陥り、スキルを解除するまでセツナしか見れなくなる。


 これにより、解放戦線はイチゴが近づいて来てマズイと思っていても、セツナにしか攻撃が出来なかった。

 


 セツナが防御を受け持ち、その間にイチゴが敵を殲滅する。


 セツナは自分達2人が揃えば最強だと知っている。




 等級(ランク)Aは昇格の際に冒険者ギルドから当人の経歴から人なりを示す≪二つ名≫が与えられる。


 ≪守護竜≫こと、竜宮セツナは自身の防御力に絶対的な自信を持っていた。


 ≪吸血姫≫こと、雨宮イチゴは自身の殲滅力に絶対的な自信を持っていた。


 卑劣な手で敗北を経験した事もあったが、2人が揃ってさえいれば負ける事は無いのだと、セツナは確信していた。


 セツナはある事件がきっかけでイチゴと出逢い、それ以降一緒に行動を共にするようになり、イチゴのクランのサブリーダーまで上り詰めた。


 親愛を超えた深い仲で結ばれている2人は、掛け声を用いずとも互いに何がしたいかを理解し合い連携を取ることが出来ていたが、ここに来て2人の目的への意識がズレてきていた。


(橘くんの前で良いところ見せないとね!!)


 最強のコンビにも一つ問題があるとすれば、セツナはイチゴと行動を共にしていたので出逢いが無かった。


 所属クランが女性クランであることや、イチゴが過激なことばかりすることも要因ではあるが、差別が根強く行われている亜人の竜人であるセツナは、人からの好意を受け取る機会が得られずにいた。


(私は私のことが好きな人が好きだ)


 橘が好意を示してくれた以上、これを逃すともう無いかもしれない。


 親はもう言わなくなったが、そろそろそういう事を考えなくてはいけない。


 年齢差もあるが愛さえあればなんとかなるだろう。


 セツナはいつになく張り切っていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ