15話 雷切
翌朝、クランに行きソファーでマヤさんが寝ているのは気にせずに売店で得た僕の新たな武器<雷切>を眺めてうっとりとしていた。
無銘の剣というわけにもいかないと思い雷切という名前は僕が名付けた。
雷切という名前ではあるが形状は日本刀ではなく両刃の西洋剣だ。
自分だけの武器というのは良い。やっと冒険者らしくなってきた。
うーん、ただこの雷切を使うとレベルアップ出来なくなるからレベル2から使っていくべきじゃないよなぁ。
雷切の手入れをしているとマヤさんが起きて、ぼんちゃんとニィさんもやってきたのでみんなでダンジョンに潜ることになった。
ぼんちゃんは鍛冶屋チケットを使わず貯めるのだという。
なんでも棍棒スキルがまだ生えていないから棍棒を使っていきたいというのとチケットが貯まってから一度に交換して良い武器が欲しいらしい。
ダンジョン1階層で僕達は大ネズミや大ニワトリを狩っていく。
相変わらずニィさんは後方腕組みモードで見ているだけで、実際の戦闘は棍棒を持った僕とぼんちゃん、レイピア&マンゴーシュを装備したマヤさんの3人で行っていた。
10戦ほど戦闘を重ねる内にマヤさんが<パリィ>、<急所突き>を覚え、ぼんちゃんは<脳天割り>を覚え、僕は<強打>を覚えた。
「良い感じだね。そろそろ2階層でスケルトンを相手してみようか」
とニィさんは次のステップへと進むことを決めた。
僕達はその指示に従いゼェゼェと息を切らしながら2階層へと進んだ。
階段で小休止したのち2階層へと進みスケルトンと対峙した。
ニィさんがスケルトンを一体だけ残して、その残りを3人で倒すということを何度か繰り返していき、スケルトンとの戦い方に慣れていった。
今日はここで帰ろうか、と僕達の疲労度を判断してかニィさんは提案し僕達は冒険者ギルドへと戻っていった。
その後、僕とニィさんとボンちゃんで温泉に向かい湯船に浸かり疲れを癒していると、ニィさんが告げてきた。
「明日、合コンするから夜予定空けておいて。場所は駅前の東口集合ね。
相手は売店の子とその友達2人だから」
僕は薄々気づいていたけどぼんちゃんにとっては寝水に耳だったようで、え?!どういうことですか?その子たち可愛いですか?!とニィさんに聞いていた。
ぼんちゃん、悲しいけど一億円もする蘇生チケットを何枚も買って他人にタダで渡せるような男がいる合コンでワンチャンあるとかそういう期待は捨てた方がいいと思うよ。
と思いつつもぼんちゃんには残酷な未来予想図を伝えず、僕も合コンなるものが初めてだったので少しワクワクしていた。
合コン当日の朝、僕はレベル3にレベルアップした痛みで目を覚まし身体をさすりながら起きた。
夜に予定があることだからダンジョンにいくのは休みにして孤児院に帰ってみることにした。




