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超人種族の異世界英雄記  作者: 至田真一
青き世界の出会い
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ガーディアン

 巨大飛空艇内にある飛空艇の発着所。そこに一機の飛空艇が入り、中から一人の女性が降りてきた。


「本木さん。怪我はなさそうだね」

「はい。あの巨人が助けてくれなければ、恐らく私は死んでいたでしょう」


 女性の名は本木京子。自衛隊のある特殊部隊の隊長で、界獣の攻撃を受けて墜落しかけた戦闘機に乗っていた人である。


「ところで、あの巨人と接触出来たのは本当ですか?」

「ああ。ステルスドローンで確認した。あの巨人が人間の姿になるのを」


 話しているうちに、再び一機の飛空艇が発着所に入ってきた。

 飛空艇が開くとこの場にいる修三、本木、そして光輝や何人かの船員は少し緊張した様子で待った。そして……。


「うう……」


 中からあの三人の中で一番年上の青年がフラつきながら出てきた。続いて顔が似ている少年少女も出てきたが、同じくフラついており、しかも三人とも顔色が悪い。


「おい、どうした!?」


 修三達は心配した様子で三人の元に駆け寄った。


「き……」

「き?」

「気持ちわりぃ~。悪ぃ、ちょっと……酔っちまって……」


 青年はバタッと倒れる。


「これってそんなに揺れるっけ?」

「いや、酔うほどではないが」

「すまねぇ。俺等、乗り物に弱くって……」


 どう答えればいいのか分からず、修三達は困る。


――――――――――――――――――――


 俺等は一室に連れていかれ、しばらくして体調が元通りになった。


「ふぅ~、もう平気だ」

「それは何よりだ。さて、君達にいくつか聞きたいことがある」

「ああ何だ?」


 まぁ大方予想はつくけどな。


「まず、君達は何者なんだ?」


 やっぱりそれ聞くよな。


「あー、俺達は光族って種族で、別の世界から来たんだ」

「別の世界って、異世界って事!?」


 男の息子が驚く様に聞くと俺は頷いた。


「では、何故この世界に?」

「ある奴を追って来たんだ」

「ある奴?」

「さっきの三体のかいじゅ……怪物を召喚した奴だ」


 俺がそう答えると、男達は顔を驚かせる。


「さっきの怪物は、誰かが召喚したというのか!?」

「ああ。世界の外にはな、色んな世界と繋がっている宇宙みたいに無限に広がる空間があるんだ。そこで奴と遭遇して追いかけてたんだが、この世界に逃げ込んで俺達もこの世界に来た。それでさっき奴を見つけて戦ってたんだが、また逃げられちまったんだ。怪物を召喚してな」


 俺が話を終えると、男は顎に手を当てて考え込む。


「怪物を召喚できる力か。そんな危険な奴がいるのは見過ごせないな」

「お前等がどうにかしようと考えなくていいと思うぞ。これは俺達がやるべきことだからな」


 第一、人間を巻き込むのはとてもヤバい。


「いや、そんな話を聞いてしまった以上、我々も無視出来ない。微力ながら、君達に協力したい。どうだろうか?」


 どうすっかな。こんな真剣な顔されると断りにくい。


「あんま無茶なことはしないでくれ。それだけは守ってほしい」

「ああ。善処する」

「……で、お前等こそ何者なんだ? こんなデカい飛空艇なんて持って」

「ああ、そうだった。私達の事を話していなかったな」


 男は咳込んで話し出した。


「この世界で神災と呼ばれる世界中で起こる自然災害の事は昨日話したな。我々は、その神災の被災者の救助、保護などを目的に政府が設立した『ガーディアン』と言う組織だ」


 成程。こんな飛空艇があるから、思ったより大きな組織なのかもな。


「今はあまり起きなくなったが、原因不明の神災に対抗している」

「ああ、その神災とやらの原因なら俺分かったぞ」

「え? そ、それは本当か!?」


 修三が興奮気味に俺に迫る。


「まぁ多分だけどな。この世界に入るときに、バランスが乱れていた痕跡があったんだ。つまり、世界のバランスが崩れたせいで、神災ってのが起きたんだと思う」

「世界のバランスって?」


 光輝が俺に聞いた。


「世界が正常な状態かどうかって事かな。それが崩れると世界に悪影響が出たりするんだ。謎の病が世界中に広がったり、異常生物が出現したりとかな」

「確かに、それを聞くとその可能性はあり得るな」

「バランスが崩れる原因の一つとして、近くの世界が滅んで崩れることもある。それで、この世界の近くに滅んだ世界があった痕跡があったんだ。多分それが原因だろうな」

「世界が滅ぶ、か……全く想像が出来ないな」


 世界が滅ぶなんて滅多に起きないからな。いや……そうでもないか?


「まぁこの世界の様な世界が出ない様にするのが俺達の仕事なんだが……世界は無数にあるからな、やっぱこういう世界は出ちまうんだよ」

「無数にあるんなら仕方無いんじゃ」

「ま~そうなんだけどね」


 光輝はそう言うけど、俺的には出来れば出したくないんだよ、こういう世界。


「さて、話を戻そう。君達が追っていた奴はまだこの世界にいる。そうだな?」

「ああ、間違いねぇ」

「怪物を召喚され続けられたら流石に対処が追い付かなくなる。一刻も早く見つけなければな」

「当然だ。それに恐らくアイツは全然本気なんて出しちゃあいねぇ。その前に奴をぶっ倒す」


 俺は掌に拳を当てる。


「この世界にいる間はガーディアンで作った被災者専用の団地の住宅を使ってくれ。拠点としては良いはずだ」

「おお、そりゃあ助かる」


 一時的とは言え、住む場所を探すのは面倒だからな。

 協力もしてくれるし、コイツ等の為に早く奴を見つけて倒さねぇとな。


――――――――――――――――――――


「やはりあの程度の界獣では相手にはならないか」


 木の上に座っている男はつまらなさそうに言うも、その表情は慌ててるようにも見えず、予想出来ていたかの様だった。


「次は何をしようかな?」


 男は木から飛び降りると、誰も歩いていない道を歩いた。

 街灯で映しだされた男の影は、男とは全く違う姿で映しだされ、目の所が赤く光る。

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