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超人種族の異世界英雄記  作者: 至田真一
青き世界の出会い
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界獣襲来

「こんなものかな」


 町のとある商店街を、一人の高校生、保坂光輝が歩いており、買い物袋を片手に持ち帰路について空を見上げていた。


「ここ三ヶ月、神災が起きてないから平和だな」


 そう思った直後だった。

 突然、空に大きな穴が開いた。


「何だ!?」


 人々は驚き戸惑っていると、穴から三つの紫色の光が飛び出し地面に下りた。


「コォォォォォォォ!!」

「キャオォォォ!!」

「クァァァァァァァ!!」


 現れたのは、五本の角を生やした茶色の界獣、羽の先に鋭い爪が生えた緑色の梟の様な界獣、小さな鎌状の手に背中に白い羽を生やした黒い界獣の三体の界獣だった。


『うわぁぁぁぁぁぁぁ!!』


 界獣達は町を攻撃すると、人々は悲鳴を上げて逃げていく。

 光輝も界獣から逃げる中、ズボンのポケットから端末を取り出して『CALL』のボタンを押して少しすると、光輝の元に一機の小さな無人飛空艇が飛んできて光輝は急いで乗ると、飛空艇は上空へ飛んでいき、空にある巨大飛空艇へ飛んでいった。


――――――――――――――――――――


「父さん!」

「光輝、大丈夫か!?」


 巨大飛空艇の指令室に入った光輝は司令官である父の保坂修三の元に駆け寄った。


「お兄ちゃん!」

「兄さん!」


 光輝の元に二人の妹、綺羅と真里が駆け寄る。


「お兄ちゃん無事?」

「うん、俺は何ともない。ところで父さん、何なんだアレ? 怪獣?」

「分からない。一体何なんだ、あの怪物達は? アレも神災の影響なのか?」


 透明になれるドローン、ステルスドローンの映像に映っている、町で暴れる怪獣を、息を呑んで見ていると、一つの通信が来た。


『こちら本木。怪物を確認、これより攻撃を開始します』

「分かった」


――――――――――――――――――――


 ガクラ達は森を出ると、町に三体の界獣が暴れているのが見えた。


「チッ。あの野郎、界獣を呼び出していやがったか」


 界獣に向かって、何機もの戦闘機がミサイルで攻撃するが、界獣は怯むことなく突き進んでいた。


「やっぱり効かねぇよな。ガネン、クラカ、行くぞ!」

「「おお」」


 三人は体を光で包むと、界獣に向かって飛んでいった。


――――――――――――――――――――


 逃げ惑う人々は、地下のシェルターに向かって走っていると、梟の界獣が頭の角から電撃を放つと、シェルターに続く階段の近くの建物に命中し、瓦礫が階段の入り口を塞いでしまった。

 黒い界獣は戦闘機に向かって口から火球を吐くと、一機の戦闘機に命中し、戦闘機は地面に向かって落ちていく。

 五本角の界獣は口に火を溜めて、塞がった階段の前に集まっている人達に向けて放とうとしていた。

 指令室から見ていた人達が焦っていると、警報が鳴りだした。


「司令、三つの高エネルギー反応を確認!」

「何!?」


 五本角の界獣が人々に向かって火を吐くと、人々の前に本来の姿に戻り巨大化したガクラが降り立ち、火を弾いた。

 突然現れた巨人に人々は驚き戸惑っていると、ガネンがガクラの横に現れ、階段の前にある建物の瓦礫を掴んでどかした。

 落ちる戦闘機をクラカが受け止め、地面にそっと下ろした。


「何だ……あの巨人は?」


 修三が戸惑う中、光輝は一人の巨人の目に、昨夜夕飯をご馳走してあげた人と同じ傷があるのが目に入った。


――――――――――――――――――――


 ガクラは五本角の界獣。ガネンは梟の界獣。クラカは黒い界獣に向かいそれぞれ戦い始めた。

 ステルスドローンを通じて見ている巨大飛空艇の人達や、呆気に取られてシェルターに入らずに見ている人達に見られながらガクラ達は界獣と戦っていた。

 界獣が口から火を吐くと、ガクラは後ろに飛び退いて躱し、界獣に向かって走りだそうとすると。


「ママー!」


 足を止めて、声が聞こえた方に顔を向けると、離れた所に泣いている小さな女の子と倒れている女性がいた。

 女性は足を押さえている様子から、足を怪我したようだ。

 すると、近くのビルが崩れて、瓦礫が二人の所へ落ちていく。


「コォォォォ!!」


 界獣が爪を振り下ろすと、ガクラは左腕で防ぎ、力を込めた右手の拳で界獣を殴り飛ばすと、親子の元へ走り瓦礫に潰される前に手で優しく掴んで助けた。

 ガクラは飛んでシェルターの入り口の所に下りると、人々は驚いたが、親子をそこに下ろすと頷き、再び界獣に向かって行った。

 界獣が体を回転させて尻尾を振るうと、ガクラは尻尾を掴んで持ち上げて振り回した。

 ガネンとクラカは、自分達が戦っている界獣の腕を掴むと、振り回して投げ飛ばし、界獣同士をぶつけた。

 ぶつかってフラついている二体の界獣に向かって、ガクラは振り回している界獣を二体の界獣に向かって投げ飛ばし当てると、三体の界獣は地面に倒れた。

 その隙にガクラ達三人は、界獣に向かって光線を手から放つと、界獣達に命中し、界獣達は大きな爆音と共に爆散した。


『おぉぉぉぉぉぉぉ!!』


 シェルター前にいた人々が大きな歓喜の声を上げると、本来の姿の為、表情は変わらないが、ガクラはフッと喜ぶと、三人は体を光らせ小さくなり、何処かへ飛んでいった。


――――――――――――――――――――


「あの光を追うんだ。巨人の正体が分かるかもしれない」


 ステルスドローンで三つの光を追いかけていると、光は人がいない丘の上に下り、三人の人影が姿を現した。

 その三人を見て、指令室にいる保坂一家は驚き言葉を失った。


「あれは……!?」


 その三人は、昨夜保坂家で夕飯をご馳走したあの三人だからだ。


『ん~っ、どうにか倒す事出来たね』

『ああ。地球だと建物が多いし高いから戦いにくいからね』

『あの野郎。派手に界獣呼び出しやがって。今度こそぜってー倒してやる』


 メインモニターに映っている三人を見て修三は顎に手を当てて考える。

 彼等は何者なのか。一体何が目的なのか。あの巨大生物を知っているのかなど。


『さて……さっきから俺等の事を見ているのは誰だ?』


 三人の中で一番年上そうな男が、なんとこちらを見てそう言い、指令室にいた人達は驚いた。


「ちゃんとステルスモードはオンになっているのか!?」

「はい! 間違いありません!」


 何で気付かれたのか焦っていると、男は地面から小石を拾ってステルスドローンに向かって投げると、小石はステルスドローンに当たり、当たりどころが悪かったのか、火花が走り、ステルスモードが解除された。

 男はドローンを拾い、三人はドローンのレンズを覗き込み、メインモニターに三人の顔が大きく映る。

 修三は覚悟を決めたように息を吐くと、手元のボタンを押し、マイクに声を当てた。


「あー、聞こえるか?」

『おー聞こえるぞ』

「話がしたいんだが、いいだろうか?」

『ああ、構わないぜ』

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