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超人種族の異世界英雄記  作者: 至田真一
激闘、光族VS滅光団
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王都消滅

 デイザーは自分の手を何度も握りだした。


「この力にも大分慣れてきたな」


 デイザーは上空に飛ぶと、体を地面に向けて水平になるように空中に止まった。


「なんだ?」


 俺達は警戒すると、デイザーの五本の角から赤黒い光が伸びてデイザーの胸の所に集まる。

 あの光から感じるとてつもないエネルギー量に、俺は背筋が凍った。


「マズい……。ガネン、クラカ!!」


 俺は二人を呼ぶと、コロシアムと城の方に飛んだ。

 着くと、俺達は振り向いてコロシアムと城に背を向けてデイザーの方を見ると、光はデイザーと同じ大きさまで集まっていた。そして……。


「ハアァァァァァァァ!!」


 デイザーが町に向かって赤黒い光線を放つと、俺達はコロシアムと城を包むようにバリアを張った。

 光線が町に直撃すると、そこを中心に大きな爆発が広がった。爆発はすぐに俺達が張ったバリアにまで届き、王都の外にある山、隣接する海までもが爆発で吹き飛んでいった。

 爆発の衝撃で、コロシアムと城は揺れて人々はバランスを崩し、バリアにもヒビが入る。

 しばらくして爆発が治まり、俺達とコロシアムの人達は町の光景を見て言葉を失う。

 光線が当たった所を中心に、王都二つ分の荒れ地が広がっていた。

 俺達が泊まっていた宿も、カジノも港も、町の外の山も吹き飛んで無くなっており、海も遠くまで吹き飛ばされ少しずつだが流れて戻ってきている。


「マジかよ……たった一撃で」


 あの光線。当たったら一環の終わりだな。


「随分戦いやすくなっただろう」


 降りたデイザーがそう言うと、腹が立ったが少し言う通りだった。

 俺達はバリアを張ったままにして、すり抜けて外に出てデイザーに向かった。

 ガネンとクラカが光線を放つと、デイザーは右腕で防いで弾く。

 俺は手から水流を放ち、デイザーをずぶ濡れにすると、雷を纏った無数の小さな氷の矢をデイザーに当てていく。

 デイザーは手で払っていくと、後ろからガネンが拳を振るうが、当たる直前にデイザーの裏拳がガネンに当たって吹き飛ばされる。

 続いてクラカが空中蹴りを放つが、デイザーはクラカの足を掴んでガネンの方に投げ飛ばし、二人は激突する。

 そんな二人に、デイザーが角から大量の赤い光弾を放ち、二人は光弾を受けて倒れてしまった。


「ガネン!! クラカ!!」


 俺が叫ぶとデイザーが向かって来て、俺は上に飛ぶとデイザーは後を追ってきた。

 その後しばらく空中戦が続くも、俺の攻撃があまり効かず、戦える時間も少なくなってきた。

 闇族のアイツも戦える時間は限られているはずだが、超魔石の力で大分長く戦えるんだな。


「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!」


 俺は全身に力を入れると全身に炎を纏った。


「ハハハハッ! 面白い!」


 デイザーは全身に黒い炎を纏わせると、お互いに向かって行き、衝突して大きな爆発が起こった。


――――――――――――――――――――


 コロシアムの人達は、どうなったのかと息を呑んで見ていると、爆煙の中から一人の影が地面に落ちた。

 落ちたのは……ガクラだった。


「うっ……!」


 今度はデイザーが爆煙の中から出て来て地面に降りた。


「残念だったな」


 デイザーはガクラにゆっくりと歩み寄ると、途中で足が少しフラついた。

 流石にノーダメージではなかったようだが、ガクラの方が受けたダメージの方が大きかった。


「これで終わりだ」


 デイザーは額の赤い結晶にエネルギーを溜めて光線を撃とうとした、次の瞬間。


「「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!」」


 ガネンとクラカがエネルギーを込めた蹴りをデイザーの膝に当てて、デイザーは体制を崩した。

 その気を逃さなかったガクラは右腕に土を纏わせ、更にその上に火を纏わせると、グッと拳を握りしめてデイザーの顔面に当てて殴り飛ばしデイザーは膝が着きそうになった。


「お前等!! これで決める気で撃て!!」

「「おおぉ!!」」


 ガクラは七色の光の球を生み出し、そこから放った光線と、ガネンとクラカが両手から放った光線の、計九つの光線が合わさって、デイザーに命中する。


「ぐおぉぉぉ!!」


 デイザーは少しずつだが、確実に後ろに押されて行った。


「「「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!」」」


 三人は光線に更にエネルギーを込めると、デイザーは悲鳴を上げて大きく爆発した。


――――――――――――――――――――


 デイザーの爆発を見たコロシアムの人達は、大きな喜びの声を上げていた。

 ガクラ達三人も喜びたいところだが、エネルギーが残り少なくなっているため、正直そんな場合ではなかった。


「ハァ……ハァ……。ど、どうにか……なったな」


 ガクラ達は膝を着いて息を切らしていた。


「まだ界獣が残ってるだろうが、今の俺等じゃあ足手まといだな。他の皆に任せよう」

「俺も……それに賛成……」

「私も~」


 ガクラ達はフラつきながらも立ち上がって、人間の姿になろうとした。……その時だった。


「うおぉぉぉぉぉぉぉっ!!」


 爆煙が吹き飛ぶと、そこからデイザーが大声を上げて姿を現し、角から黒い稲妻を放ち、ガクラ達は吹き飛ばされた。


「何!?」

(あの攻撃でもダメなのかよ!?)

「俺を倒すには、まだまだ足りなかったようだな!」


 デイザーは背中の四本の角のうち二本の角を伸ばしてガネンとクラカの首に巻き付けた。


「ぐあっ!?」

「うぐっ!?」


 デイザーは角を巻き付けると、二人からエネルギーを吸い取り、自分のエネルギーに変換させていった。


「くそっ!」


 ガクラは角をちぎろうと掴むが、角から電撃が流れて放してしまう。


「ううっ!」

「ガクラ、危ない!」


 クカナの声が聞こえて顔を上げると、デイザーが額の赤い結晶から放った赤い光線でガクラは吹き飛ばされ、オールエレメントの状態が解けて倒れてしまう。

 デイザーはガネンとクラカを持ち上げると投げ飛ばし、二人はガクラの近くに転がり倒れる。


「これで終わりだ」


 デイザーは角から赤黒い光を伸ばして胸の前に集めた。これは、王都を吹き飛ばしたあの光だ。


「いけない、逃げて!」


 クカナは必死に叫ぶが、エネルギーが残り少なく、立つことすらも難しい三人はその場から動く事すらも出来なかった。


「くたばれぇぇぇ!!」


 デイザーは赤黒い光線を放つと、ガクラは何とか立ち上がり精一杯のバリアを張った。

 しかし、バリアは一瞬で破壊され、光線が三人に直撃し大きな爆発が起こった。


『うわぁぁぁぁぁぁぁ!!』


 その衝撃で、コロシアムと城は再び大きく揺れ、人々は伏せていった。

 揺れが収まり、人々が立ち上がると、ガクラ達がいた場所に目を向けた。

 そこには大きな黒煙が立ち上り、三人の姿が確認できない。

 しばらくすると煙が晴れて、皆が目を凝らして見ると……そこに三人の姿は無かった。

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