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超人種族の異世界英雄記  作者: 至田真一
激闘、光族VS滅光団
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対決、闇族

 界獣を倒し終えると周囲を見回した。


「王都の周りにはいなさそうだな。他の所に行くぞ」

「ああ」

「うん」


 ガネンとクラカは返事をして頷き、俺達は飛ぼうとした。


「おいおい。もう行くのか?」


 突然聞こえた声に俺達は飛ぶのを止めて、声が聞こえた方を向いた。

 声の主は王都の時計塔の上にいた。


「デイザー……。まさか親玉がこんな早く姿を現すとはな」

「ハハハハッ。体の疼きが止まらなくてな。光族を早くぶっ殺したいっていう疼きがなぁ!!」


 デイザーが黒い靄に包まれると宙に浮き、靄が大きくなると晴れてそこから黒と紫の体に鋭い赤い目をした巨人が現れて時計塔を潰しながら地面に下りた。


「あれが、デイザーの本来の姿か」


 なんか見覚えがあるな。

 ……そうだ。前にグリーフさんがメモリービジョンで見せてくれた時だ。

 お袋が光族側に寝返って最初に攻撃を受けた闇族だ。アイツだったのか。


「五千年ぶりだなぁ。光族と戦うのは」


 光闇戦争から五千年も経っている。アイツは間違いなく当時戦争に参加していた光族と互角。つまり、上級戦士と同じぐらいの強さだろうな。


「お前等、気を引き締めて行くぞ。少しの油断も命とりだ」

「「ああ」」


 俺は走りだすとデイザーが拳を振りかざし、俺も拳を振りかざしお互いの拳がぶつかった。

 距離を取ると、ガネンとクラカが俺の後ろからジャンプして飛び出し光弾を撃つと、デイザーは手で弾き、両手から黒い光線を俺に向かって撃ってきた。

 俺は風の力を纏うと、飛んで光線を躱し、飛びながら風の光弾や蹴りをデイザーに当てていく。


「ちょこまかと鬱陶しい!!」

「ぐあっ!!」


 デイザーは手から衝撃波を放つと、衝撃波を受けた俺は地面に落ちた。

 ガネンとクラカがそれぞれ左右から拳を放つと、デイザーは腕でガードし、二人の腹に拳をぶつける。

 俺は立ち上がると、土の力を纏いデイザーに向かった。

 土を纏わせた拳をデイザーに向かって振りかざすと、デイザーは腕を交差させてガードするが、土の力を纏った拳だからか、体が少し仰け反り一歩下がった。


「うおぉぉぉぉ!!」


 俺は更に力を入れると、デイザーは大きく後退し、俺は火の力を纏って巨大な火の玉をデイザーにぶつけた。


「くっ! ……なるほど、少しはやるようだ」


 ガネンとクラカが俺に寄ると、俺は元の姿に戻った。

 するとデイザーは、空に浮かぶ滅光団の本拠地に向かって叫んだ。


「おいブレン!! 『アレ』をここに送れ!!」

『かしこまりました。デイザー様』


 デイザーの頭上に大きな穴が開くと、そこからくすんだ銀色の巨大な石が出てきた。


「あれは……!?」


――――――――――――――――――――


「そんな……あの石は!?」

「知ってるんですか、クカナさん?」


 目を大きく開き驚くクカナにセーユが訊ねた。


「あれは超魔石。下手をすれば世界一つをあっという間に滅ぼす禁断の石」


 話を聞いた皆は驚きを隠せずにいた。


「危険だから、千年ぐらい前にある世界に封印したって聞いたんだけど……」

「その封印を解いたってことか」


――――――――――――――――――――


 現れた超魔石を俺達は見上げていた。


「超魔石!! 俺に力をよこせ!!」


 デイザーが超魔石に向かって光線を放つと、超魔石は粒子状になり、デイザーの体の中に吸い込まれていった。


「何!?」


 超魔石を取り込んだデイザーは腰を曲げて上半身をぶら下げると、体から黒いオーラが溢れ出た。

 すると背中から超魔石と同じ色の四本の角が生え、額にも同じ角が一本生えると、角の下に第三の目を表すかのように丸い赤い結晶が現れた。

 オーラが消えると、体の色は先程よりも濃くなり、アイツから感じるエネルギーが先程よりも比べ物にならないくらいにまで増大している。


「さぁ……第二ラウンドといこうか」


 かつてない威圧感に俺は息を呑む。

 この威圧感は魔王を遥かに超えている。


(隙が全くない……)


 攻撃をするタイミングを窺っていると、デイザーの姿が消えた。

 ……と思った次の瞬間、俺の目の前に現れ、俺の腹に強烈な拳を入れ、俺は王都に隣接している海まで吹き飛ばされ大きな水しぶきが上がった。


「「父さん!!?」」


 ガネンとクラカが叫ぶと、デイザーは二人の顔を掴んで地面に叩きつけた。


「痛って……うっ!」


 海から飛び出した俺は腹を押さえる。


「何てスピードだ。全く反応出来なかった。あのパワーも……マジでヤバいな」


 このままだと危険だと思った俺は、オールエレメントにパワーアップして風の力で王都に飛んだ。

 拳に土を纏わせデイザーに向かって放つが、デイザーは片手で軽々と掴んだ。


「どうした? さっきのパンチはもっと強かったぞ」

「なめんな、テメェ!!」


 俺は掴まれた手を放すと、距離を取って七つの光弾を放った。

 デイザーは角から黒い稲妻を放ち、光弾を撃ち消した。


「ん?」


 地面に叩きつけられたガネンとクラカがデイザーの腹に拳を当てるが、デイザーはビクともしない。


「効くわけねぇだろ。ガキがぁ!」


 二人はデイザーの蹴りで吹き飛ばされる。


「「うあぁぁぁぁぁぁぁ!!」」

「この野郎!」


 俺は大剣を手に持つとデイザーに向かって飛び、大剣を突き立てようとするが、デイザーは掌で俺の大剣を受け止めた。

 俺はすかさず左手から火と風の力を合わせた炎の竜巻を放ちデイザーは吹き飛ばすが、効いている様に見えない。


「これでもノーダメージか」


 予想以上のタフさに俺は悔しがる。


「次はこっちから行くぞ」


 デイザーは額の赤い結晶を光らせると、そこから赤い光線を下から上へ向かって放った。

 俺は横に転がって光線を躱すと、光線は海面を割った。

 デイザーは光線をガネンとクラカがいる左の方を向けて薙ぎ払うと、二人はしゃがんで光線を躱し、光線は王都の外にある山を吹き飛ばした。


「あの光線もヤバいな」


 俺は大剣をデイザーに向けて引くと、大剣に六色の光を集めた。


「エレメントバースト!」


 大剣を突き出し六色の光線を放つと、デイザーは右手にエネルギーを込めて光線に突っ込み、右手で光線を弾きながら突き進んでき。


「何!!?」

「オラァ!!」


 デイザーは左手で俺の大剣を殴ると、大剣が根元から折れて、俺も吹き飛ばされる。

 折れた剣はコロシアムの近くに突き刺さり、光の粒子となって消えた。

 その光景を見たコロシアムにいる皆は驚く。


「これも効かねぇのかよ」


 幸い剣は光素で出来てるから時間が経てば元に戻るけど、この戦いの最中には戻らねぇな。


「「はぁぁぁぁぁぁぁ!!」」


 ガネンとクラカが剣でデイザーの頭上から振り下ろすが、デイザーは剣を受け止め二人の剣を握り潰し、二人を黒い稲妻で吹き飛ばす。


「こんなもんか? もっと楽しませろ」


 デイザーの挑発に、俺は拳を握り占める。

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