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超人種族の異世界英雄記  作者: 至田真一
超闘祭 後編
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新たなる危機

 異世界人と謎の男の襲撃の後、俺達はドラゴンナイトズと一緒に宿に戻って皆に何が起きたか説明した。


「襲われたって事より、俺はたった一人でガクラ達と互角に戦った男の方に驚くな」


 話を聞いたソルラは真剣な顔でそう言う。


「立場上、恨まれることはよくあるんだが、あの男はマジで見覚えが無いんだよな」

「ああ。あんなに強いんなら忘れる訳ねぇもんな」

(それに……)


 俺はあの男が放った光弾を弾いた右手を見る。


(あの光弾から感じたエネルギー。あれは……)


 俺が考えていると、宿のドアがノックされ一人の男が入ってきた。


「すみません。光族がいるのはここですか?」


 ボロボロのマントを身に纏っているその男は、どうやら俺達に用があるみたいだ。

 というか、この気配……。


「光族なら確かにここにいるけど、お前は誰なん――」

「ちょっと待て」


 俺はスインの言葉を止めた。


「お前、異世界人だな?」

「え? は、はい……」


 どうして分かったのかという顔で男は驚くも素直に答えた。


「貴方の言う通り、僕はこことは違う世界……違う星、と言っても良いんでしょうか? とにかくそこから来ました」


 その男、ヒシェはそう答えた。まぁ異世界も異星も同じだからどっちでもいいんだけど。


「で、俺等に何の用だ?」

「貴方方に聞いてほしい話と、お願いがあって来ました」

「話?」

「先程、貴方方を襲った異世界人達についてです」


――――――――――――――――――――


「奴等は滅光団。光族を倒すことを目的とした組織です」

「滅光団……光族を倒すかぁ。で、どうしてお前は奴等の事を知ってるんだ?」

「……僕の故郷は……奴等によって滅ぼされてしまいした」


 そんな話を聞き、皆は言葉を失う。


「僕の故郷の世界は、とても丈夫な鉱石が沢山ある世界で、奴等はその鉱石を狙って襲ってきたんです。奴等は大量の界獣を操り、僕の世界を襲いました。逃げ場が無くなっていく中、僕は故郷で作られていた宇宙船に乗って、宇宙へ逃げました」


 宇宙か。俺等はあんま宇宙の方を見てないから分かんなかったな。


「僕は宇宙を放浪している中で、光族の事を耳にし、きっと光族なら奴等を倒してくれると信じて、光族を探しながら滅光団の情報を集めました。けどその道中で宇宙船が故障し、数日前この世界に来ました。しかし不幸中の幸いにこの世界に光族がいることを知り、ここまで来ました」


 なるほど、時空の歪みとかじゃなくて、宇宙から来たから俺等でも分かんなかったのか。

 するとヒシェは急に土下座をした。


「お願いします! 奴等を……滅光団を倒してください! 光族しか倒せる人はいないんです! 特に……滅光団の首領であるあの男は、光族でないと倒せないんです!!」

「首領? まさか、俺等を襲ったあの男か!?」

「……はい」

「教えてくれ、アイツは一体何者なんだ?」


 俺が聞くと、ヒシェは震えながら答えた。


「奴の名は、デイザー。五千年前に滅んだ、闇族最後の生き残りです」


――――――――――――――――――――


 リューロン王国の城の会議室。円状に並べられた椅子とテーブルにドラスナー王と光の兄弟の代表で俺が座っている。

 他の席には誰も座っておらず、代わりにテーブルの上に七つの通信水晶が置かれている。それぞれの水晶には他の種族の王が映し出されていた。

 人間のオグラース王。

 エルフのニーラ王。

 ドワーフのウランド王。

 獣人族のレイオン王。

 魚人族のデュレー女王。

 鬼人族のバクドーガ王。

 小人族のラアス王。

 そしてドラスナー王の計八人の王+俺がいる。


「皆よ。突然の集まりに感謝する。これより、緊急全王会議を始める」


 昨夜、ヒシェから聞いた話を俺達はドラスナー王に報告した。

 その結果、緊急の全王会議が行わることになった。


「議題は前もって言った通りに、この世界に訪れるであろう新たな危機についてだ」


 ドラスナー王は、昨夜俺達が襲われた事、俺達がヒシェから聞いた滅光団の事を話した。


『光族を狙う組織か。確かに、この世界に来る理由にはなるな』

『しかも大量の界獣を操り、世界を滅ぼした事もある。危険ですね』


 バクドーガ王とラアス王が言うと、ドラスナー王は再び口を開く。


「そして次が一番重要なことだ。奴等滅光団の首領は……五千年前に滅んだ闇族の生き残りだ」


 その話を聞いた他の王達は目を大きく開き驚く。


『闇族に……生き残りが!?』

『ガクラ殿は知らなかったのか?』


 ウランド王とニーラ王の言葉に俺は頷いた。


「五千年もよく身を隠していたなと思うぜ」

『由々しき事態であるな』

『魔王の次は闇族か』

『急ぎ、対策を練る必要があるな』


 デュレー女王とレイオン王、オグラース王が言うと、再びドラスナー王が口を開く。


「皆よ、五千年前の光闇戦争はまだ終わってなかったのだ。この五千年間は停戦だったのだ。そして魔王との戦いは今回の前哨戦だったのだ」


 そしてドラスナー王は立ち上がった。


「この戦いは、五千年前の戦争に本当の決着をつける戦いだ。必ず勝ち、真の終戦をつけようではないか!!」


 他の王達も立ち上がり、意を決した顔をする。

 王達の覚悟は決まった。奴等がいつ来るのか分からないが、少しでも早く準備しねぇとな。これまで以上に、気合入れねぇと。


――――――――――――――――――――


 ライテストの異世界調査団、大団長ケンドの耳にもその知らせは届いていた。


「闇族……生きていたか」

「彼等の強さから見て、もしかしたらとは思っていましたが」


 報告を聞いたケンドとマァーリが話していると、一緒にいるグリーフが話に入る。


「デイザー。奴は好戦的だったからよく覚えている」


 そこに戦争に参加していたリュウバとハンゾウもやって来た。


「やれやれ。面倒な事になったねや」


 リュウバは、今はライテストの医療技術で治ったが、当時戦争で失った左腕を掴む。


「様々な世界に現れるヘルガノイド。これも奴等の仕業なのだろう」


 ケンドは考えた。ヘルガノイドや他の事態の対処に、動かせる人材が限られることに。


「アイツの能力なら出来るだろう。ゼウロに連絡を。元人間の光族を集め、アスタラードへ向かえと」

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