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超人種族の異世界英雄記  作者: 至田真一
超闘祭 後編
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超闘祭、三日目①

『第二回超闘祭、三日目がやってまいりました! 今日と明日は内容を一対一のバトルとなります。皆さん、どうぞお楽しみ下さい!』


 クランクが言い終えると、観客から昨日まで以上の歓声があがり、生徒達は少し驚いた。


『ではまず、バトルについて説明をさせていただきます。それぞれのチームから選手を競技と同じ方法で一名選出し戦ってもらいます。制限時間は30分。時間内に相手を倒したチームには10ポイント。負けたチームは当然〇ポイント。制限時間が過ぎてしまった場合は、引き分けと見なして両チームに五ポイントが入ります。これを午前と午後に行います。ちなみに、明日の午後のバトルは二対二のタッグマッチを行います。その時のタッグはこちらではなく、それぞれのチームで決めてもらいます』


 説明が終わると、タッグはランダムではないことに、各チームは少し安心していた。


「タッグがランダムじゃねぇのはありがたいな」

「やっぱり気の合う二人で挑んでほしいっていう国王の考えじゃない?」

「全力で挑めってことか」


 ガクラ達がそんな話をしていると、クランクが幾つかの箱を取り出した。


『これより、三日目午前の対戦チームと選手を発表致します』


 クランクは箱から紙を一枚取りだした。


『一回戦は……オオッと、光の兄弟です! 選手は……ガクラです!!』

「え?」


 流石にいきなりは無いだろうと油断していたガクラは驚いた。


「マジかよ~いきなりかよ~。相手は誰だ?」


 そう言った直後に発表されたガクラの対戦相手は、ファイヤーズのリーダー、バーストだ。

 バーストは去年の超闘祭でエグラルと良い勝負をした程の実力があるので、ガクラは悪くなさそうだった。

 その後、次々と対戦チームが決まっていった。

二回戦 チームソード、キルカVSゴールドスマイル、コリア

三回戦 エテア、アモセVSドラゴンナイトズ、ルーフー

四回戦 戦乙女、ミリアVSアルティメット、マルナ


『午前の対戦はこのようになります。それでは、一回戦の選手は準備をしてください』

「んじゃあ、行ってきますか」


 ガクラは首を鳴らしながら待機室に向かった。


『それでは、超闘祭三日目午前の部、第一試合! 光の兄弟ガクラVSファイヤーズバースト! 両者、フィールドへ』


 俺とバーストがフィールドに出てくると、観客達が歓声をあげる。

 いきなり最初の試合がチームのリーダー同志だからか?


「こんなに早くお前と戦えるとは運が良いぜ。熱くなれそうだ」


 バーストはニヤリと笑う。

 この様子だと出場理由は去年同様、熱い勝負をしたいからだな。


「まっ、期待は裏切らないでおいてやるよ」

『それでは、試合開始!!』


 試合開始のベルが鳴ると、バーストは仕掛けてこず、腰に掛けてある酒瓶を手に持った。


「お前が相手だからな。最初っから本気で行かせてもらうぜ」


 バーストは酒瓶の中の酒を一気に飲み干すと、空になった酒瓶を投げ捨てて酔いで顔が赤くなった。


「へへへへっ……ヒック」


 バーストは腰を下げて、両腕を前後に伸ばして構えた。

 バーストは武闘士。防具も全体的に軽装で、上半身なんか腕に軽い鉄製の鎧を着けただけだ。

 そして得意な戦法が、酔って戦うかの有名な酔拳だ。

 光族には酔拳で戦う人がいないから俺も慣れていない。というか、本来の姿だと酔うことがないから、いないというか出来ないが正解だけどな。


「おらよっ!!」


 バーストが突っ込んで来て腕を振り回すと、俺は体を後ろに下げて避けた。

 すぐさま次の攻撃が来ると、腕でガードするがまたすぐに次の攻撃が来る。

 しかも酔ってるせいか、動きが少し読みづらくてガードがいつもより遅くなる。

 凄まじい連続攻撃を俺はガードしたり避けたりしている。決して攻撃が出来ないわけじゃない。ただすぐに終わらせるのは大会的につまんないと思ったからだ。

 俺が防御に徹していると、バーストが左腕を振り下ろしてきて左腕でガードすると、今度は右腕で攻撃してきたから俺はそれを足で防いだ。

 その瞬間バーストは両腕が封じられたその僅かな隙に、俺はバーストの腹に右拳をかました。


「ごはっ!?」


 バーストは腹を押さえながらフラフラと後ろによろめく。


「ハッハッハッ……良い一撃だぜ」


 一撃を食らったのに嬉しそうなのは熱くなってる証拠だな。

 バーストは地面を蹴って突っ込んで来て左手で掌底打ちを放つと、俺は左手で受け流し、右拳をバーストの顔に当て、地面に叩きつけた。

 バーストの顔が地面にめり込むと、体が地面について動かなくなった。


『試合終了!! 勝者、ガクラ!! 光の兄弟に10ポイントが入ります!!』


 観客席からワーッと声が上がり、初戦は勝利で終わった。


「良いスタートかもな」

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