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超人種族の異世界英雄記  作者: 至田真一
超闘祭 前編
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超闘祭、二日目①

『第二回、超闘祭。二日目がやってまいりました。皆さん、今日も盛り上がっていきましょう!』


 観客がワーッと大きな声をあげると、クランクが競技名を発表した。


『それでは、二日目の午前の競技を発表致します。競技名は、『巨大塔(ビッグタワー)』です。次に出場する選手を発表します』


 クランクは次々と箱から紙を取り出していき、出場選手が発表されて行く。

 ファイヤーズ   イガァ

 ゴールドスマイル ジェア

 戦乙女      スパラ

 アルティメット  カゲキリ

 チームソード   シノア

 エテア      アモセ

 ドラゴンナイトズ オルグア

 光の兄弟     ウルファー


『競技の説明をしますので、選手の皆様は集まって下さい』


――――――――――――――――――――


「じゃあ頑張れよー、ウルファー」

「ああ」


 ウルファーはフィールドに着くと、他の選手も集まってきた。


『それでは競技のルールを説明します。この競技は、巨大な塔を階段で上に登って行ってゴールまで進むというルールです。階段は塔の壁際に二つと真ん中の一つの計三つあります。どの階段で登るのかは自由です。途中に何か所か階段が繋がっている床がありますので、そこで別の階段に登るのも有りです。最後に、塔の半分まで登りますと、魔物を一体導入します。今回はちゃんと先頭を狙います』


 『ちゃんと』という言葉に、ガクラの眉がピクッと動いた。


『それでは宮廷魔導士の皆さん。選手の皆さんを舞台へお願いします』


 宮廷魔導士が詠唱を唱えると、選手達は舞台へ送られた。

 選手達が着くと、そこは最上階が見えない程高い塔の一階だった。

 先程の説明通りに、壁際と真ん中に上に伸びる螺旋階段があった。


「随分高いな」

「思ったより何もねぇな」

「床の面積が少ねぇし、空飛ぶ魔物が出るかもしれねぇな」


 選手達は上を見上げていた。


『それでは、巨大塔……スタート!!』


 競技が始まると、選手達はひたすら塔を登っていた。

 現在一位は真ん中の階段を登っているウルファーだ。


『現在の一位は光の兄弟のウルファー。その少し離れた後ろには、ドラゴンナイトズのオルグアが迫っています。他の選手も順調にいますが、最下位のカゲキリは何故か足取りがフラフラです。調子が悪いのでしょうか?』


 アルティメットの皆はマジックビジョンに映っているカゲキリを見て顔を引きつかせる。


「昨夜、結構飲んでたもんな」

「ちょっとやべぇなコレ」

「まさか最下位終わりだなんてないわよね?」

「ちょっ、それだけは勘弁してくれ! 昨日の俺の一位が無駄になるじゃねぇか!」


 不安オーラを漂わせるアルティメットに対して、光の兄弟は順調そうだった。


「流石ウルファーね」

「このまま行けば一位になれそうだな」

「そうだね。このまま順調に行けば」


 メイトの言葉に、皆は顔を曇らせる。


「あの国王のことだ。ぜってー何かしそうだな」

「「「確かに」」」


 エスティー、アスレル、メイトの三人は同意した。


「でも昨日のガクラの場合はガクラだからだと思う」

「どういうことだよそれ?」

「あんたなら大逆転とかでもすると思ってたんじゃないの? 一応私達の中ではあんたが一番知名度あるからね」

「ちょっとムカつくが確かにそうだな」


 途中から入ったエスティーに対して、最初っから光の兄弟のリーダーとして有名なガクラは確かに知名度が違い、ガクラの方が高い。


「あっ。ウルファーそろそろ真ん中に着きそうだよ」


――――――――――――――――――――


 ウルファーは塔をひたすら登っていた。

 すると上に見えた床の色がこれまでの黒ではなく白い色になっている事に気付き、少し不思議に思った。

 そしてウルファーは白い床に足を着けた。


『先頭の人が真ん中に到着しました。これより、魔物を導入します』

「なるほど。この床は真ん中って意味か。さて、何が来る」


 ウルファーは周囲を見渡していると、上空に魔法陣が現れて、一体の魔物が魔法陣から出てきた。

 現れたのは、前にガクラが遭遇した大型の飛竜、キングワイバーンだ。

 キングワイバーンはウルファーに向かって火球を吐くと、ウルファーは後ろにジャンプして躱した。


「おいおいキングワイバーンかよ。面倒なのを選ぶなぁ運営は」


 二位のオルグアが同じ場所に着くと、キングワイバーンが今度はオルグアに向かって足の爪で襲い掛かってきた。

 オルグアは自分の竜装、雷竜の鎧で拳に雷を纏わせて殴りつけると、キングワイバーンの爪とぶつかり弾き返した。


「さて、おいウルファー! 共闘してコイツを速攻でぶっ倒すか、無視して先に進む、どっちを選ぶ?」

「……どうせコイツを倒したところで、また同じのが現れるだけだ」

「そうか。なら……」


 二人はそれぞれ別の壁際の階段へ走り、走り登っていく。

 キングワイバーンは交互に二人を見た後、追うように上へ飛ぶと、ウルファーに向かって炎のブレスを吐いた。


「っ!」


 後ろから迫る炎のブレスにウルファーは足を速めると、壁を蹴ってキングワイバーンに向かって飛ぶと、頭を踏みつけて真ん中の階段に飛び移った。

 怒ったのか、キングワイバーンは尻尾をウルファーに向けて振り回すと、ウルファーは手すりに上って上の階段を掴んで逆上がりの様に回って階段の上に上り尻尾の攻撃を躱した。

 キングワイバーンの攻撃で階段の柱が折れてウルファーの下の階段が崩れて下に落ちた。

 下にいた冒険者達はその場から離れて壁際の階段に走った。


「あ~やっと酔いが治ってきた。……ん?」


 最下位のカゲキリが白い床まで登ってくると、上から崩れた階段が落ちてくるのが見えてきて、腰の剣を抜いて斬り、直撃を免れた。


「あれ? よく見たら私最下位じゃん。ヤベッ、急ご」


 カゲキリは階段に向かって走った。

 怒り状態のキングワイバーンは火球を周りに吐きまくった。

 一つはオルグアの前の階段に当たって階段を破壊し、オルグアは舌打ちをする。

 一つは現在三位のシノアの方に飛んでくると矢で撃ち落とし、一つは四位のアモセに飛んできて魔法で撃ち落とした。

 他の火球も冒険者達が自分の力でどうにか対処していった。


「これ以上火を吹かれたら面倒ね」


 キングワイバーンを見て呟くシノアは、弓で矢を引くと、狙いを澄まして矢を滞空しているキングワイバーンの目に命中させた。

 目に矢が刺さったキングワイバーンは、フラついて下に落下していった。


「ガクラが言ってた通り、あのチームは中々腕があるようだな」


 ウルファーは関心した後、キングワイバーンが動けない内に階段を登っていくと、他の冒険者達も急いで登っていった。

 やがてウルファーの視界の先に、最上階を思わせるように塔の天井が見えてきた。


「あそこか」


 ウルファーはそのままの勢いで駆け上がっていくと、下から片目を潰されたキングワイバーンが咆哮を上げて上昇してやって来た。


「最後の最後で面倒なのが来たな」


 キングワイバーンはウルファーに向かって大きな火球を吐いた。

 ウルファーは自分のツメを装備して壁際の階段に向かってツメを向けると、ツメが鎖で伸びて壁際の階段の手すりに巻くと、鎖が戻るのを利用して壁際の階段に移動して火球を避けた。

 そしてほぼ目の前にある最上階の入り口に入った。


『ゴール!! 巨大塔、一位は光の兄弟、ウルファーです!』


 その後も他の冒険者も次々とゴールしていって順位が決まった。

一位 ウルファー +10ポイント 26ポイント

二位 オルグア  +八ポイント  20ポイント

三位 シノア   +七ポイント  16ポイント

四位 アモセ   +五ポイント  10ポイント

五位 カゲキリ  +三ポイント  16ポイント

六位 イガァ   +二ポイント  三ポイント

七位 ジェア   +一ポイント  五ポイント

八位 スパラ   +〇ポイント  五ポイント


『これにて、二日目の午前の競技を終了します。皆さん午後の競技が始まるまでお待ちください』

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