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超人種族の異世界英雄記  作者: 至田真一
超闘祭 前編
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超闘祭、一日目②

 アスレルは鞭を伸ばして街路樹に巻き付けると、街路樹を引き抜いた。


「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!」


 アスレルは声を上げながらぶん回した。

 ユアーナとヨルナはジャンプして、マルナはしゃがんで避け、街路樹は周囲の建物に当たり、建物は崩れていく。


「ホント、アスレルは容赦ないわね」


 マルナは顔を引きつらせながら言う。


「勝負なんだし、このぐらいがいいでしょ」

「アタシも賛成だな」


 ヨルナが上からアスレルに向かってツメを振り下ろすと、アスレルは鞭で弾いた。


「はぁぁぁ!!」


 背後からユアーナが突きを放つと、アスレルはジャンプして躱し、ユアーナは悔しそうに歯を食いしばる。

 アスレルは鞭の持ち手にある小さなボタンを押すと、鞭がピンッと真っすぐに伸びてガチンッと音を立てて固定して棍のような棒状に切り替わると、そのまま落下の勢いを利用して地面に叩きつける。

 三人は避けると、その場に土煙が広がった。


――――――――――――――――――――


「ぐあっ!」


 ゴールドスマイルのレェーンはログラスに吹き飛ばされると、建物に激突しどこかに転移された。


「これで三ポイント」


 ログラスはそう呟くと、何処かで大きな音と地響きがして振り向くと、そこから土煙が上がっていた。


「あのメンバーであんな派手なことが出来るのは……アスレルだな」


 そんな予想をしていると、突然フィールドにクランクの声が響き渡る。


『お知らせ致します。30分が経過しました。只今より魔物を導入致します。何処から出るのか分からないので、ご注意下さい』


 ログラスは空に表示されている残り時間を見て、時間が半分を切ったのを確認すると、目の前に魔方陣が現れた。


「くっ。よりにもよって目の前か」


 ログラスが後ろに下がると、魔方陣から前足に刃が生えた黒豹の魔物、アサシンパンサーが現れると、ログラスに襲い掛かった。


――――――――――――――――――――


 現在マジックビジョンには、アサシンパンサーと戦っているログラスが映っている。


「アサシンパンサーか。確かにあのフィールドにはピッタリだな」


 選手専用の観覧席から見ているガクラは腕を組みながら言う。

 ガクラは前に森の屋敷の調査の依頼で道中に遭遇したことがある。

 二級に指定されており、黒い体毛と素早い足。更に夜行性である為、明かりの少ないあのフィールドでは意外と見失いやすい。


「多分、他の競技でも、そのフィールドに適した魔物を使うと思うよ」

「だろうな」

「強い冒険者パーティーを決めんだ。生半可な魔物なんて使わねぇだろ」


 メイトの意見にウルファーとエスティーは賛同する。


――――――――――――――――――――


 アスレルは棍を地面に突き刺すと、持ち手のボタンを押して鞭に変えた。

 何かするつもりだと察知したヨルナ、ユアーナ、マルナは身構えた。


「はぁぁぁぁぁぁぁ!!」


 地面に刺さった鞭を薙ぎ払うと、地面から大量の砂や石があふれ出し三人に命中する。


「うあぁぁぁ!!」

「「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」」


 三人は吹き飛ばされると何処かに転移された。


「三ポイントゲーット。ふぅー……さすがにSランク三人はキツいわね。そう言えばさっき残り時間が半分を切ったって言ってたような」


 アスレルは空の残り時間を見て確認すると、残り20分ぐらいになっていた。


「今はまだ四ポイント。もう少し稼ぎたいわね。ログラス辺りは多分稼いでるだろうし、魔物ももう何処かにいるわよね」


 アスレルは腕を組んで考えた。


「……そうだ」


――――――――――――――――――――


 アサシンパンサーが跳びかかってくると、ログラスはジャンプして避け、闇の属性力を込めたツメの一撃を脳天に当てると、アサシンパンサーはバタンと倒れ光って消えた。


「魔法で出来た偽物とは言え、強さは本物と同じか。時間が掛かった」


 ログラスは額に流れた汗を袖で拭く。


「倒しても五分後にはまた出てくる。その間にポイントを――」


 ログラスは移動しようとすると、何処からか大きな音が聞こえ、何かがこちらに向かって凄い勢いで迫り来るのを感じ取った。

 次の瞬間、近くの建物の一階部分が爆発して吹き飛んだ。


「くっ、何だ!?」


 ログラスは吹き飛んだ建物を見ると、建物は一階部分が崩れ、やがて建物自体も崩れた。

 よく見ると、大きな音がした所から建物の先まで一直線に街が破壊されていた。

 ログラスは破壊された後から音が聞こえた方へ覗き込んだ。


「ん~。気配を感じた方に飛ばしたんだけど、外れたかな?」


 暗くてハッキリとは見えないが、その先にいたのは破壊された後を見ていたアスレルだ。


「これはアスレルが? だがどうやって?」


 その後も見ていると、アスレルは近くの瓦礫の山から自分よりも大きな瓦礫を持つと、棍に変形させた鞭で何処かに向かって打ちだした。

 打たれた瓦礫は先程の様に一直線に建物を壊しながら吹き飛んでいった。

 その際に、二人ぐらいの悲鳴が聞こえた。


「無茶苦茶だ」


――――――――――――――――――――


『これは……凄い方法で攻撃していますね』


 クランクは唖然としながら言う。


『自分の居場所を教えちまうが、下手に近づけばアレの餌食になるな』

『ある意味作戦とも言えますね』


 解説の二人も呆れてる風に言う。


――――――――――――――――――――


 その後も、アスレルは瓦礫をどんどん打ち出して少しづつポイントを稼いでいった。

 途中、アサシンパンサーが再出現し襲い掛かってきたが、棍の一撃で打倒してしまう。そして、終了のゴングが鳴った。


『終了! 超闘祭初日、午前の部ナイトタウン。順位はこのようになりました』


1、光の兄弟     八ポイント

2、ドラゴンナイトズ 五ポイント

3、エテア      四ポイント

3、チームソード   四ポイント

5、アルティメット  三ポイント

6、ゴールドスマイル 二ポイント

6、戦乙女      二ポイント

8、ファイヤーズ   一ポイント

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