表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
超人種族の異世界英雄記  作者: 至田真一
予選と五千年前
60/244

光闇戦争③

 ナイディンとミスラルは格闘戦や光線、光弾の撃ち合いなど繰り広げていた。


「やるな女。だがお前等にこの世界は渡さねぇぞ。自分達の役目を忘れたお前等なんかにな!」

「……」


 ナイディンがそう言うと、ミスラルは黙り込み構えを解いて手を下げた。


「やっぱり……違うわよね」


 ミスラルの言ったことにナイディンは首を傾げると、背後から髪の竜が伸びて来てナイディンに襲い掛かる。


「ナイディン!!」


 リュウバは左手でナイディンを突きとばすと、髪の竜はリュウバの左腕を噛みちぎった。


「ぐあぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「リュウバ!!」


 無くなった左腕を押さえるリュウバに追い打ちをかけるように髪の竜を伸ばすと、駆け付けたケンドが剣で斬り落とした。


「大丈夫か、リュウバ!?」

「ああ。これぐらい平気ぜよ」


 ケンドは赤い髪の闇族に向かって行った。


「何がこの世界の為よ。完全に侵略じゃない、私達」


 ミスラルが小さい声で何か言っていると、ミスラルの後ろの方からグリーフが吹き飛んできて転がり倒れると、グリーフと戦っていた闇族がミスラルの後ろに立つ。


「ミスラル、何をしている!? さっさとソイツ等を始末しろ!」


 闇族がそう言うと、ミスラルは右手にエネルギーを込めた。

 ナイディン達は構えると、ミスラルは素早く後ろに振り向き闇族に向かって光線を放つと、闇族に命中した。


「グアァァァ!! な、何をする、ミスラルゥゥゥ!!?」


 光線を受け続けた闇族は大きな声を上げて爆発する。


「お前……」


 突然味方を攻撃したミスラルに、ナイディンは戸惑う。


「私がこの戦いに参加したのは、この世界の住人は世界のバランスを乱すから排除すると言われた。そしてそれを光族が邪魔をしに来たと言われたから。でも戦いを続けていくうちに、違うんじゃないかと思えるようになってきた。そして今ハッキリした。私達が行っているのは侵略で悪いのは私達。この世界の住人も、あなた達光族も悪くない」

「……闇族は全員、使命を忘れたか無駄の事だとでも思っていたが、お前みたいな奴もいるんだな」


 ナイディンが言うと、ミスラルは頷いた。


「ミスラル! 何で味方を攻撃するんだい!?」

「悪いわね。私は今から光族側につくわ」

「何を……うあぁぁぁぁ!!」


 ミスラルの光弾を受けて怯んだ赤い髪の闇族はその隙にケンドに剣で斬られて闇の粒子となって消えた。


「思わぬ味方が出来たな」


 ケンドがそう言うと、ナイディンは「ああ」と頷く。

 その後、戦況は大きく変わり、闇族達は次々とやられて行き、一時間程経つと、闇族は全て倒された。


――――――――――――――――――――


 魔王は両手から炎の魔法を戦士達に向かって何発も放つと、戦士達はそれらを避けていく。


「諦めろ。貴様等がどう足掻こうとも、我々には勝てん。この世界は我々の物になるのだ!」

「ふざけんな! んなことさせるかよ!」

「私達が負ければ、この世界は恐らく最悪の世界となるだろう」

「そうはさせぬ為にも、貴様をここで討つ」


 ボロボロになりながらも、決死の表情の戦士達を見ても、魔王は余裕の表情をする。


「我を倒せるものなら、倒してみろ!」


 魔王は両手に魔力を集中させると、戦士達は構えた。すると。


「魔王様ァァァ!!」


 一体の魔族が空から呼びかけた。


「何だ?」

「緊急報告です! 闇族が……闇族が全て、光族に敗北しました!!」

「何だと!?」


 その報告に、さすがの魔王も焦りの表情を見せる。


「今だ」


 鬼人族の魔法使いの女が、魔王の両手に集まった魔力に向かって光魔法の光線を放った。


「グアァァァ!!」


 魔力が誘爆して両腕を失った魔王に、他の戦士達が一斉に畳みかけた。


「これで終わりだ、魔王!!」


 戦士達の剣や槍などの一斉攻撃をくらった魔王の体は徐々に崩れていった。


「おっしゃぁぁぁ!!」

「ふぅー……。ようやくか」


 崩れる魔王を見た戦士達が肩を落としていた。

 すると、魔王の体から一つの光の球が出てきた。


「何だあれは?」

「あれは……魂だ! あれは魔王の魂だ!」


 魔王の魂はフヨフヨと浮きながら、何処かへ飛んでいこうとした。


「逃がすか! うっ」


 戦士達は追おうとするも、すでに体が限界に近いため追うことが出来なかったが、魔王の魂にどこからか飛んできた光線が命中した。


「大丈夫か、お前達?」


 何人かの光族がやって来て、魔王の魂に光線を当てていた。


「魔王の魂は流石の私達でも完全に消滅させることは出来ない。だが、封印することは出来る」


 光族の光線を浴び続けた魔王の魂に光の結界が張られ、空中に異空間の穴が開いて、魂は穴に吸い込まれて行った。


「光族よ。魔王の魂は?」

「異空間の奥に封印した。あの状態なら、恐らく数万年は復活出来ない」


 それを聞いた戦士達は安堵の息を吐いたり、喜んだ表情をする。


――――――――――――――――――――


「……大体、こんなものだな」


 メモリービジョンの映像が切れて、グリーフさんはヘルメットを外した。

 あの後の続きは俺達は去年聞いた。

 お袋は親父達に頼んでライテストのエネルギーで光族に生まれ変わった。……生き残った闇族の赤ん坊と共に。

 当時赤ん坊だった俺、クレン、ファルク、エグラル、メイト、フォクサー、アスレル、ノクラーの皆を。


「……」

「どうしたんですか、グリーフさん」


 何か考え込んでいるグリーフさんに気付いたメイトが声を掛ける。


「ああ。実は気になっている事があってな」

「気になっている事?」

「魔王の復活が早すぎるんだ」


 それを聞いた俺はあることに気付いた。

 さっきのメモリービジョンでは復活は数万年かかるって言っていた。

 だが、まだ五千年ぐらいしか経っていない。確かに早すぎる。


「それに、復活した魔王が戦争時と比べ物にならないぐらい強かった。それも気になっていた」


 俺も戦争の時の魔王を始めて見た時、戦った時の威圧感を全く感じなかった。

 しかも、世界を恐怖に陥れるような力も感じなかった。

 魔王の早い復活と五千年前よりも強い力。何か理由がありそうだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ