表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
超人種族の異世界英雄記  作者: 至田真一
予選と五千年前
55/244

予選①

「全く。どっちがリーダーをやるかなんかでもめないでよ」

「「コイツがリーダーなんて嫌に決まってんだろ。あぁ!?」」


 再び喧嘩しそうになったガクラとエスティーをアスレルは殴った。


「登録が済んだ方々は町の外へお集まりください」


 運営と思われる女性がそう言うと、登録を済ませた冒険者達は次々と外へ向かった。


「よし。行くわよ皆」

「うん」

「ああ」

「「おぉ~」」


 アスレルの声にメイト、ウルファー、そして殴られ跡があるガクラとエスティーは返事をして町の外へ向かった。

 既に外には沢山の冒険者が集まっていた。


「なんか去年より多くない?」

「まぁ、まだ去年は魔王がいたからね。流石に参加者も増えるよ」


 大勢の参加者を見ていると、運営の人が近づいてきた。


「すみません。予選の準備をいたしますので、リーダーの方を真ん中に並んでください」


 ガクラ達は言われたとおりにして、ウルファー、エスティー、ガクラ、アスレル、メイトの順に並ぶと、運営は五人の腹に鉄のベルトの様なものを巻き、四本のロープで端にいるウルファーとメイト以外のベルトを繋いだ。


「何だこりゃ?」

「普通のロープみたいだけど」


 ガクラは繋がれたロープを見ていた。


「よぉお前等」

「おーブラーク。今年はこのメンバーで行くのか?」


 ブラークを真ん中に、ダンガン、カゲキリ、ソルラ、マルナが隣にいた。

 コイツ等はそれぞれ四人パーティーだから、それぞれの代表五人で組んでいる。


「去年ユールも一緒だったよな。アイツは?」

「アイツはほら、五人パーティーになったからそれで出るってよ」

「なるほど」


 その後時間が過ぎていき、受付の時間が終わると、予選開始の時間が来た。


『皆さん! お待たせしました!』


 前にコロシアムで審判をしていた男が翼竜に乗って空からマイクで叫んだ。


『ただいまより、第二回超闘祭予選を開始いたします!!』

『おおぉぉぉぉぉぉぉ!!』


 男の声と共に、周りの冒険者も声を上げる。


『ルールは簡単。ここから決められたコースを五人で走って、ここに戻ってきた上位八パーティーが本戦に進めます』


 男の横には魔法で出来た地図が投影されており、そこには赤い矢印でコースが描かれていた。


「八パーティーって、去年と一緒だな」

『ちなみに、皆さんに繋がられているロープが切れたパーティーは失格となります』

「それは重要だね。このロープ、多少の伸縮性はあるけどそんな頑丈じゃなさそうだし」


 メイトはロープを持ちながら言う。


『それでは皆さん。位置についてください』


 参加者達はスタートラインの方へ体を向けた。


「俺達はどうする?」

「どうするって当然……」


 エスティーの問いにガクラはにやりと笑いながら答える。


『予選……スタート!!』


――――――――――――――――――――


 宿の一階の食堂に魔法で投影された映像で皆は予選の様子を見ていた。


『さぁ。今、冒険者たちが一斉に走り出しました!』


 映像には沢山の冒険者達がコース上を走っているのが映っている。


「結構参加してますね」

「今回は約百組のパーティーが参加。つまり五百人程の冒険者が参加してるね」


 エンジェが説明した。


『開始して間もないですが、他のチームの妨害などで、既に10組程のチームが脱落しておりま……おや、なんでしょう? 冒険者達の中を何かがすごい勢いで突っ走っています』


 司会者の言う通り、冒険者達の中を突っ走っているもののせいで冒険者達は吹き飛ばされたりして次々と脱落していく。


『なんと今ので半分近くのチームが脱落しました。一体何なんでしょうか? ……おっ! あれは!』


 映像にその正体が大きく映し出された。

 それは他のチームを吹っ飛ばしながら進むガクラ達だった。


「父さん達だね」

「そうだな。なぁエンジェ。予選ってどのくらいで終わりそう?」

「んー、距離と走るスピードを考えると、夕方ぐらいかな」

「ふーん」


 ガネンとクラカ再び映像に目を移した。


――――――――――――――――――――


 他のチームを追い越していき、ガクラ達は現在トップを走っている。


「今どのぐらいのチームが残ってんだ?」

「多分半分ぐらい」

「そうか。まぁ充分減らせただろうな」


 ガクラ達は走り続けると、後ろから一つのチームが迫ってきた。


「やっぱりはえーな!」


 後ろから来たのは、前回二位のスインのチームだ。


「オメー等も速くなってんな! 負けられねぇよ!」


 ガクラ達はスピードを上げて距離を開けていく。

 ……が、ガクラとエスティーの間のローブが木に引っかかった。


「ヤバい! 切れる切れる!」

「おい!! 負けられねぇって言った矢先にこれって格好つかねぇぞ!」

「うるせー!! お前が俺に合わせれば良かったんだろうが!!」

「何で俺が悪ぃんだよ!? オメーが合わせろ!!」


 ガクラとエスティーが言い争っている間に、スインのチームはガクラ達を追い越して先に進んで行く。


「おい。抜かれて行ったぞ」


 ウルファーがいつも通りに冷静に報告する。


「ヤベェ! 早くコレ解くぞ」


 ガクラ達は絡まったロープを切れない様に慎重に解いて行く。


「よし解けた。速く追い抜くぞ」


 三番目を走っているユールのチームが見えたので、ガクラ達は急いでスインのチームを追いかけた。


――――――――――――――――――――


「父さん達抜かれたね」

「木にロープが引っかかったみたいだからな」


 何が起こるか分からないからか、生徒達はドキドキしながら予選の様子を見ていた。


『さぁ、追い抜かれてしまったチーム光の兄弟。このまま二位で予選通過か。目が離せません!』


 司会者の言葉通りに皆目を離せずに見ている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ