光の兄弟上位陣
本来の姿に戻った俺達は、飛んで魔物の元に向かった。
「この姿で戦うのは久々だな」
「あーそういやぁお前等はそうだったな」
今ここにいるメンバーでは、俺とガネンとクラカ以外は本来の姿になっても戦うのは久々な気がする。
まぁ本来の姿で戦わないといけない程っていう相手が出なかったからそれはそれでいいんだけど。
「皆! 魔物が僕等に気付いた!」
メイトが叫ぶと、魔物はこっちを見て咆哮を上げて背中の触手を伸ばし、俺達は散開して避けると、触手は俺達を追いかける。
「チッ!」
額には縦に伸びた黄色い結晶に、頭に二本の角に黄色いラインがある黒とグレーの体のエスティーの頭の角が取れると、手に持った角が剣に変わり迫りくる触手を斬り裂いた。
「はぁぁぁぁ!!」
赤いラインがある青い体に、後頭部にはポニーテールの様な金色の毛が生えたアスレルは、右手から黄色い光の鞭を出して触手を薙ぎ払う。
紺色と銀色の体のメイトは、額にある十字架の黄色い結晶が光ると、結晶が取れてメイトが手に持つと結晶は金色の剣に変わった。
「ソードスピン」
メイトは剣を持ってコマのように回転すると触手を次々と斬り落としていく。
グレーの体に頭に後ろに伸びた三本の小さなトサカが生えたウルファーは、両手の甲にある三つの小さな結晶にエネルギーを送ると、結晶から光の爪が伸びて触手を斬り裂く。
「面倒だな、こうも多いと」
青と白の体のクレンは、頭に付いている紫のブーメランを外して迫りくる触手に向かって投げた。
「くらえ!」
ブーメランは触手を斬り落としてクレンの手元に戻ると、今度は短剣の様にブーメランで二本の触手を斬り落とす。
白い体に背中に羽の様なものが生えたエンジェは刃のついた弓で触手を斬り落としていく。
「おっと」
後ろから来た触手を後転で躱すと、光の矢を放って撃ち落とす。
紫と白の体のアールは手から放つ光弾で触手を撃ち落としていくと、触手が一斉に襲ってきた。
「サイコカッター」
アールは両手にエネルギーを溜めて両腕を広げると、紫色の光の斬撃が触手を斬り落とす。
――――――――――――――――――――
「「うぉぉぉぉ!!」」
ガネンとクラカは剣で大量の触手を斬り落としていった。
触手が減って勢いが弱まっていくと、ガクラが魔物に近づいて行く。
「メテオショット!」
ガクラは足に溜めたエネルギーを魔物に向かって蹴り飛ばすと、エネルギーは隕石の様に熱を込めて魔物に命中した。
すると魔物は口を大きく開けると、口に黒い光が集まって黒い光線を発射した。
「おわっ!?」
ガクラは避けると、光線は王都から離れた山に当たり、山は大爆発して爆風がガクラ達の所にまで届き山は消滅した。
「ヤベェな今のは」
「ガクラ! 今のもう一発撃たれたら、最悪王都が吹っ飛ぶ!」
「そうだな! じゃあ、さっさと終わらせねぇとな!」
ガクラの周りに六色の光の球が出ると、ガクラの中に入って、ガクラはオールエレメントの姿にパワーアップした。
斬られた魔物の触手が再生すると再び俺達に向かって伸ばした。
ガクラの手に六色の光が集まり大剣を手にすると、大剣に風を纏わせ薙ぎ払って風の斬撃で触手を斬り落とした。
「再生する前に決めるぞ!!」
『おう!!』
クレンはブーメランを浮かせると、ブーメランが光って分裂した。
「イリュージョンスロー!」
分裂したブーメランを魔物に向かって飛ばすと魔物を斬り刻んでいく。
「ソードドリル!」
メイトが剣を突き出してドリルの様に回転して魔物の腹を貫通した。
二回の大技を食らっ魔物が怯んでいる隙に、エンジェとウルファーがそれぞれ魔物の横に回り込むと、エンジェの羽から伸びた光が弓に集まると弓を引き、ウルファーの右手の甲の爪は左右の爪が横に広がるように向きが変わると、弓を引き絞るように左手を引くと真ん中の爪に光が集まった。
「ウイングアロー!」
「クロースナイプ!」
二人の放った光の矢が左右から魔物を貫通した。
すると魔物は口を大きく開いて黒い光を集めると、エスティーとアールが魔物の前に止まった。
「させるかよ」
エスティーは双剣で五芒星を描き、アールは円を描くようにエネルギーを溜めて光の球を生み出す。
「ペンタグラムショット!」
「サイコボール!」
光の五芒星と光の球を魔物の口に向かっ放つと誘爆して魔物の口から煙が出る。
ガクラとガネンとクラカ、アスレルが魔物に向かって飛ぶ。
「アスレル。あいつの体を上に起こしてくれねぇか?」
「分かったわ」
アスレルは上に飛ぶと、右手から光の鞭を出して右腕を斜め下に下げて高速回転すると、鞭がアスレルの足を囲むように渦巻き、回転しながら蹴るように魔物に向かった。
「ウィップトルネード!」
魔物の下顎に命中し上に飛ぶと、魔物の体が起き上がって四本の手足で立っているようになった。
「まだちょっと足りねぇな」
「じゃあ父さん」
「私達が行く」
「おう。頼んだ」
二人はスピードを上げて魔物の下に潜り込むと、剣にエネルギーを集めた。
「「ツインクロス!」」
二人の光の斬撃が魔物に命中すると、魔物の体が後ろの手足で立つほどまで起き上がった。
「ナイスだオメー等!」
ガクラは魔物の前に立つと腕をしたから上に大きく広げると、周りに赤、青、白、茶、緑、黄、そして薄い黄色の七色の光の球が出現した。
「エレメントロード!!」
横に広げた腕を前に突き出すと、光の球からそれぞれの色の光線が出て魔物の腹に命中した。
光線を当て続けると、魔物の体が光線の勢いで浮き始め、やがて手足が地面から離れ空に向かって吹き飛ばされると、光線が体を貫き魔物は大きな声を上げて爆散した。
魔物が爆散すると、犯罪者達は慌てふためき武器を捨てて町の出入り口や港に向かって逃げ出した。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「やっぱり無理だぁぁぁぁ!!」
犯罪者達が悲鳴を上げて逃げていくと、町の出入り口と港にガクラ達が犯罪者達の前に降り立った。
「何処に逃げようってんだ?」
ガクラが大剣を犯罪者達に向かって突き出すと、犯罪者達はビクビクと震えて手を上げて降参のポーズをとった。
――――――――――――――――――――
「はっはっはっはっ!! 流石光の兄弟だ! お前達がいなかったら王都は滅んでいただろう! 本当にありがとう」
ドラスナー王は笑って人間の姿に戻った俺達に感謝の言葉を言った。
「気にすんなよ。犯罪者をどうにかすんのは当然だし、それに超闘祭もあるからな」
犯罪者達は拘束され、兵士に牢に連行されている。
流石に犯罪者の数が多いため、隣接している魚人族と小人族の国にも協力してもらうことになった。
「流石だなガクラ達」
「おっ、キルカ達もいたのか?」
そういやぁエスティー達には言ってなかったな。
「やっぱり凄いなぁ。あーあ、僕もやっぱり出たいよ」
コユが手を頭の後ろに付けて言うと、キルカが腕を組んで考え込んでいる。
「なら、超闘祭の間だけ俺達のパーティーに入るか?」
「え、いいの?」
突然の提案にコユが驚く。
「ああ。皆はどうだ?」
「私はいいわよ」
ユアーナが賛成すると、他の皆も頷いた。
「やったー! じゃあ超闘祭の間だけよろしく!」
喜ぶコユとキルカのパーティーを見て、俺は頭を掻く。
「随分手ごわいのが参加しちまうな今年は」
俺は軽く息を吐くと、皆と生徒達の方を振り向いた。
「んじゃあ帰るか」
次にここに来るのは、超闘祭だ。




