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超人種族の異世界英雄記  作者: 至田真一
全校対抗戦
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開会式

「さて、よく来たなお前等」


 ネイトラーにある光の兄弟の屋敷の庭で、全校対抗戦の参加生徒に選ばれたシフール、フウケ、ルーヤの三人がガクラの前に並んでいた。


「確か全校対抗戦に向けての特訓ですよね?」

「そうだ。この土日でお前等三人を鍛え上げる」


 今日と明日は大会本番の最後の土日休み。この二日を利用して三人を鍛えようとガクラは考えている。


「三人って、ガネンとクラカはいいんですか?」

「大会ではお前等三人を主に出すつもりだ。アイツ等が出たらあっという間に勝負がついて面白くねぇじゃん」

「言えてますね」


 ルーヤの質問にガクラが答えるとフウケが頷いて納得する。


「特訓の内容は主にお前らの苦手部分の克服だ。ビシバシ行くぞ」


 ガクラはシフールから順に指さしていった。


「まずお前は遠距離攻撃が来ると避けるのに集中しすぎて相手に全然近づけないからその特訓。次に忍者のお前は、スピードは十分なんだがパワー不足な所があるからその特訓。最後にお前は剣術がイマイチだからその特訓だ」


 皆に特訓の内容を伝えると、それぞれ特訓を開始した。

 シフールはメイトが作ったピッチングマシンのような物から放たれるゴムボールを避けたり剣で弾いたりしながらゴールまで進む。

 フウケはエグラルを中心に筋力アップ。

 ルーヤはメイトから剣術の特訓とそれぞれ始めている。

 三人が特訓を始めると、ガクラも自分の子の特訓を始めた。邪魔にならないよう、光族の技術で作った異空間で。

 この間の事件で本来の姿でも剣が使えるようになったガネンとクラカの為、ガクラは氷の力で作った剣で相手をしている。

 ほぼ一日中特訓に励んでいた三人は、この二日で完全とは言えないが悪くない程にまで克服出来た。

 土日が終わった後も、学園の授業で特訓を続けて少しづつ大会に向けて力をつけていき、とうとう大会の当日がやって来た。


――――――――――――――――――――


「ここか、会場は」


 ガクラ達は会場である中央町にある大きな闘技場にやって来た。

 ここは様々なイベントが行われるオールブ島では有名な場所だ。


「で、何でアンタがいんだ?」


 ガクラの隣には、教頭のシャーズがいた。


「それぞれの学園では学園長も来るのだが、ジュリエ学園長は今回町長として来るから、私が学園長代理として来たんだ」

「ふーん。じゃ、行くぞお前等」

「「「「「おー!」」」」」


――――――――――――――――――――


 大会の会場にはそれぞれの学園の学園長(うちは教頭)を先頭に監督、参加生徒が並んでいた。

 そして前方にはジュリエを中心に各町の町長が長いテーブルの後ろに座っている。


『これより、開会式を始めます。代表としてジュリエ町長、開会のお言葉を』


 司会の男が言うとジュリエはマイクを手に持ち立ち上がった。


『ただいまより、オールブ島全校対抗戦を開会いたします』


 ジュリエは言い終えると頭を下げてマイクを置いて座った。


『ジュリエ町長、ありがとうございます』


 開会の言葉が終わった。さて、大会が始まるし頑張るとします……。


『それでは、まず最初にそれぞれの学園の監督によります、エキシビションマッチを行いたいと思います』

「……は?」

『監督の皆さんは闘技ステージにお上がり下さい』


 他の学園の監督らしき人等は次々と闘技ステージに向かって行った。

 初耳の事に俺はシャーズに訊ねた。


「なぁ、どういうことだ? 聞いてねぇぞ俺」

「いや、会場に入る前に言ったはずだが」

「あれじゃない? 父さんが大きい欠伸してた時に言ってた」

「そう言えばそうだな」


 クラカとガネンの話を聞いて、確かに俺が欠伸してる時に教頭が何か言ってたな。

 全然聞いてなかったな。

 

「めんどくせー。テキトーにやるか」


 俺はめんどくさがりながら頭を掻いていると、ジュリエがマイクを持った。


『なお、このエキシビションマッチで勝ち残った方には特別賞をお与えします』

「ちょっと行って来るわ」


 俺は親指を立てて闘技ステージに向かった。


「今の絶対父さんを参加させるために言ったことだよな」

「学園長、父さんの扱い分かってきてるね」


 ガネンとクラカが言うと、他の皆も引きつった顔で笑う。


――――――――――――――――――――


 闘技ステージでは、監督になった他校の教師達が待っていた。

 皆、殆どが元冒険者である為、腕に自信がある人が多い。

 すると、観客が一斉に騒ぎ出した。

 観客と監督達の視線の先にはガクラが闘技ステージに向かって歩いていた。


「何だこの注目は?」


 ガクラは視線を浴びながら闘技ステージの上に跳び乗った。

 ……と思いきや、足がステージに引っかかって顔面から倒れた。


「ごぶっ!!」


 周囲がキョトンとする中、ガクラは鼻血が出ている鼻を押さえながら立ち上がった。


「痛ててて、失敗した」


 ガクラは鼻血を拭くと、司会がマイクで声を上げた。


『それでは、全員が揃いましたので、ただいまよりエキシビションマッチを始めます』


 監督達が武器を構える中、ガクラだけ頭を掻いていた。


『それではエキシビションマッチ、始め!!』


 開始のゴングが鳴ると、監督達は一斉にガクラに向かって行った。


「おい、マジか」


 自分以外が一斉に向かって来て、流石のガクラも驚く。


「そっちがやる気なら、こっちもやりますか」


 ガクラは自分の大剣を、光族特有の異空間から取り出すと地面に突き刺した。


「ふんっ!!」


 ガクラは剣に土の属性力を込めると、前方の地面が大きく盛り上がった。

 盛り上がった地面は波のように広がって監督達の方に進んでいき、監督達を次々と押し戻していく。


「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「じ、地面が!!?」

「逃げろーー!!」


 自らステージから降りる者、押し出されステージ外に放り出される者が出て、ステージ上にはガクラしか残っていなかった。


『……あっ。しょ、勝者、セシュイン学園の監督、ガクラ』


 観客席から盛大な拍手が鳴り響くと、ガクラはピースした。


「特別賞ゲーット」

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