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超人種族の異世界英雄記  作者: 至田真一
セシュイン学園
18/244

一組対三組

 クラス対抗戦は難なく進んだ。

 現在鍛錬場には大きな円が書かれている。

 ルールとして、その円から出た生徒は負けというルールだ。

 一回戦の一組対五組では、三勝一敗で一組が勝利し決勝進出。

 続く二回戦、四組対二組では、五人全員が戦って四組の勝利。

 その後、20分の休憩をして三回戦、四組対三組の試合では最初の三人が勝って三組が決勝に進出した。

 ちなみにその最初の三人はルーヤ、フウケ、キシュウなのでガネンとクラカは試合に出ていない。

 そして決勝戦、一組対三組の試合が始まる。


『まもなく、決勝戦が始まります。ではガクラさん、決勝戦をどう見ますか?』

「あ~そうだな~良い試合になると良いな~。言いたいことがあるとすれば、ガネンとクラカが出てほしいな」

『分かりました、出るといいですね。それでは、決勝戦を始めます。最初の方々、どうぞ』


 第一試合に出る生徒が鍛錬場に出てきた。

 一組からはセーユ、三組からはルーヤが出てきた。

 これまでの鍛錬の授業と今回の対抗戦を見て思ったことは、セーユは生徒長だが実力は高いとも低いとも言えない。大体上の下ってところだな。

 一方のルーヤは、最小限の動きをして相手の動きを観察。隙を見つけてそこを一気に叩くっていう戦い方だな。


『第一試合、始め!』


 試合開始のベルが鳴った。

 まず最初にセーユが向かった。

 セーユが剣を振り下ろすと、ルーヤは剣で防いだ。

 セーユは剣で何度も攻撃するが、ルーヤはそれらの攻撃をギリギリの距離で躱していってる。


(しかしアイツ、ホントに避けるの上手いな。それに相手の動きを見る観察眼もなかなか)

「ハァ……ハァ……」


 攻撃が避け続けられているせいで、セーユは大分息が上がってきた。


(あっ、決まるかも)


 セーユが疲れている隙をついて、ルーヤは剣で強い一撃を与えた。

 セーユは何とか剣で防ぐが、大きく後退してしまった。


「あ、危なかった」


 何とか円の内側ギリギリで止まってセーユは焦ると、試合時間終了のベルが鳴った。


『タイムアップです。第一試合、引き分け』


 一回の試合時間は10分。

 学生にはいい時間だろうな。


『ガクラさん。第一試合、どうでしたか?』

「そうだな。ルーヤは体力があるから長期戦が得意だが、そんなルーヤと引き分けになった生徒長もなかなか頑張ったと思うぞ」

『ありがとうございました。第二試合も良い試合になるといいですね』

「そうだな」


――――――――――――――――――――


 第一試合終了後。


「いやー引き分けになっちゃたよ」


 控え所に戻ってきたルーヤが申し訳なさそうに言う。


「まぁ制限時間あるんだし、仕方なくない?」

「ははは」


 ガネンに言われてルーヤは軽く笑う。


「でもこれでクラカさんの参戦は確定しましたね」

「よっしゃー! やったるぞー!」


 フウケの言葉で、クラカはテンションが上がった。


「落ち着けよ。クラカが出るのは第四試合だろ」

「そうだけどー。一回も出なくて終わるのって嫌じゃん」

「それは分かるけど。次はフウケだよな」

「はい。任せて下さいな」


――――――――――――――――――――


「皆ごめん」


 戻ってきたセーユは、他の皆に謝った。


「長期戦が得意なルーヤ相手に引き分けですよ。謝ることないじゃないですか」


 そんなセーユにシフールは慰めるが。


「そうじゃなくて、引き分けになったせいでガネン君かクラカさんのどちらかが出るじゃない。そしたらもう一組の勝ちはないじゃない」


 それを聞いたシフールは視線を下に向けた。


「確かにあの二人の実力は未知数。私達が勝てる確率はゼロだな」


 第四試合に出るリーカは腕を組みながら言った。


「って、リーカがあの二人のどちらかと戦うんじゃない。勝算はあるの?」

「無い。99パーセント運に賭ける」


 すると、一人の女子生徒が立ち上がった。


「じゃあその99パーセントのために、第二、第三試合に出る私達は勝たないとね」


 そう言ったのは、青みがかった銀髪のエルフの女子生徒のフースだった。

 一方、隅っこでは第三試合に出る赤いショートヘアーの鬼人族の女子生徒のマーチャが寝ていた。


「この子また寝てる」


――――――――――――――――――――


『続いて、第二試合を始めます。試合に出る生徒は、鍛錬場に出て来て下さい』


 第二試合に出る生徒が、鍛錬場に現れた。


「第二試合はコイツ等か」


 一組のあいつは、確か氷の魔法を使ってたな。

 三組は、アイツかー。

 アイツは忍者っぽいだけあってスピードタイプって戦い方だが……。


(あれは何なんだ?)


 ガクラはフウケの腰にある小さな袋を見ていた。

 さっきの試合では使わなかったから分からねぇな。


『第二試合、開始』


 試合開始のベルが鳴ると、フースは氷の魔法をフウケに向かって放った。

 フウケは躱していくが、あまり距離を縮められずにいた。


「やっぱ近づくの難しいですねー。そうゆう時は」


 フウケは腰の袋から何かを取り出した。


「あれは……鉄?」


 フウケは三つの小さな鉄の塊を取り出すと、鉄の塊が光り小さな尖った武器、クナイに変わった。


「あれは、錬金魔法か」


 なるほど。あの袋には錬金の材料が入ってるのか。


「てりゃぁぁぁ!」


 フウケはクナイを投げると、フースは後ろにジャンプして避けた。

 再び錬金魔法でクナイを作ると、連続で投げた。

 フースはそれらも避けていくが、ドンドン円の線まで追い詰められていた。


「しまった!」

「これで終わりです!」


 フウケは一本のクナイを投げると、フースは足元に当たり、よろけて円の外側に出た。


『試合終了。勝者、三組』


――――――――――――――――――――


「勝ちました」


 フウケはドヤ顔でピースをする。


「ああ。見てたぞ」

「フウケすごーい!」


 今度はドヤ顔で腕を組む。


「次はキシュウの番だな」

「ああ」


――――――――――――――――――――


「負けたわ」

「負けたわ、じゃないぞ! これで残りの三試合勝つしかなくなったじゃないか!」

「これ、下手したら最終試合のシフール出ずに終わるかもね」

「ちょっ、そしたら今日私何もしないで終わるじゃないですか!」


 流石のシフールもそれには焦る。


「次のマーチャに賭けるしかないわね。ちょっとマーチャ! 起きなさい!」


 セーユがマーチャを揺らすと、マーチャの目がゆっくり開いた。


「ん~、な~に?」

「なーに、じゃなくて次あなたの番よ」

「分かった~。ふぁ~」


 マーチャは欠伸をしながら鍛錬場に向かった。


――――――――――――――――――――


『続いて、第三試合を始めます。試合に出る生徒は、鍛錬場に出て来て下さい』


 第三試合には、一組からは眠そうな女子生徒のマーチャ。三組からは強面顔の男子生徒キシュウが出た。


(一組のアイツは武闘派だったな。筋が良いってエグラルが褒めてたのを覚えてる。三組のアイツはパワー自慢だったな。となるとこの試合は……)

『第三試合、開始』


 試合開始のベルが鳴ると、キシュウがマーチャに突っ込んでいった。

 キシュウは大剣で攻撃すると、マーチャは避けてすぐに蹴りを食らわせた。


「うぐっ」


 蹴りを食らったキシュウはよろけると、マーチャはその隙に連続で蹴りや拳を放った。

 キシュウは大剣でガードするが、徐々に線まで追いつめられた。


「クソっ!」


 マーチャが拳を構えるのを見て、キシュウは防御の体制を取るが、足を引っかけられてしまい、バランスを崩して円の外に倒れる。


『試合終了。勝者、一組』

「やっぱりか」


 俺の予想通りになった。

 これまでの鍛錬の授業を見て、キシュウは武闘派に弱いなと思ったから結果通りだ。

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