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転生したのに軟禁生活が待っていた件(仮題)  作者: 百虎
溺れて始まる軟禁生活
7/23

たーまやー、かーじやー

本日2度目の投稿。

1話の文章量、少な過ぎですかね?

シロがうちにやって来て暫くは、魔力操作の練習をして、算術や文字の勉強をして、シロと戯れて、の繰り返しだった。


祭りの花火は屋敷の塔の屋上からシロと眺めた。


この世界の花火は、花火師という専門職の魔法使いが魔法を使って打ち上げているらしい。街まで行くと斡旋所があって依頼に合わせて派遣してくれる様だ。


魔力量の少ない者や戦闘魔法に向かない者達が就く職業で、魔道士達からは見下されている様だが庶民には人気なんだと。


娯楽の少ない世界だから、少しでも魔法の才能があれば色々飯の種には困らない様だ。


魔法で大道芸やって旅暮らしなんてのも悪くないね。楽しそうだ。


爺ちゃんから火魔法を一つだけ習った。基礎の基礎だけどそれが全てで、後は全部応用なんだって。


魔法ってのは、いかに効率よく精霊に魔力の物質変換をしてもらうかにかかっている。

後はどれだけ明確なイメージを魔力そのものに込められるかで魔法の成否が別れるんだと。


てかサラっと説明されたけどやっぱ精霊って居るのね。


湖畔から打ち上げられる花火を観ながら、見よう見まねで小さい花火を打ち上げて遊んだ。


そしたら火玉が庭の物置に引火して危うくボヤ騒ぎになる所だった。


婆ちゃんに習った水魔法で急いで消火して事なきを得たけど、案の定マイヤからは説教をくらった。


祭りが終わった後、嬉しい報せも舞い込んで来た。



「ユリアン様、マリオン様から書斎に関してお返事が届きましたよ!」


マイヤが珍しく廊下を走って俺の部屋に入って来た。便箋を握りしめて上気した顔で俺を見る。


その様子から許可が貰えたのはすぐ解った。

祭りの件で後ろめたさがあったから、いい報せを持ってこれてホッとしたのだろう。


「じゃあちゃんと本が読める様にもっと勉強しなきゃだね」


俺がニコリと微笑みながらそう言うと、マイヤも嬉しそうに頷いた。


特殊属性魔法について調べなきゃな…

精霊についても知りたいし、高度な魔法を覚えるなら魔法陣や詠唱の仕組みもしっかり理解を深めないと。


うしっ!もっと頑張ろ。


ちょっと最近気持ちが落ちてたけど、屋敷から出られなくてもやれる事はまだたくさんあるしね。


「あとユリアン様が魔法の練習を始めた事をお伝えしたら、屋敷の庭では狭かろう、とナルヴァの丘を自由に行動しても良いとのお言葉でしたよ!」


ナイス!さすがお養父(おとう)さん!


じゃあ屋敷抜け出す度に説教喰らわなくて済むじゃん!

なんなら村まで遊びに行っても…


「でも麓まで降りたらダメですよ!」



デスヨネー



火魔法練習する時は丘の上に登れば岩場があるから山火事の心配しなくていいし、水魔法の練習には湖まで行けばやりやすい。


こうなれば他の属性魔法も覚えたいなー。

岩場なら土魔法も練習しやすいし、湖は風の通りも良いから風魔法の練習にも適している。



夢が拡がるぅ!



…あれ?行動範囲いつもと変わらなくね?

まぁ説教無くなるだけでも進歩っちゃ進歩だな。


「よし!シロ、丘の上に行くぞ!」


「ワン!」

シロも嬉しそうに飛び跳ねる。


「ああっ、連れて行っちゃうんですか…」


マイヤがなんか言ってるがほっといて行くぞ。


てか今度は身体強化の魔法教えて貰わなきゃな。移動する時間が勿体ない。


身体強化して走れば移動時間も魔法の練習になるし、せっかく元騎士の爺ちゃんが居るんだから、剣術も習っておきたい。


目指せチート主人公だ。



――――――――――



「天地に坐す精霊よ我に力を顕したまえ」


魔力を集めた掌に淡く光が瞬く。


「火よ、燃え盛りて敵を撃て。『炎球(ファイアボール)』」


突き出した掌から魔力の球が形成され、イメージによって補完された属性指向を精霊が物質変換によって燃焼作用を起こし、燃え上がる火の球に変わる。


そのまま直進のベクトルを与えられた炎球が勢い良く射出され、眼前の岩へと衝撃を与えた。


実を言うとここまでちゃんと詠唱する必要はあまり無い。


魔力操作から発動までがとても長くなる。


属性指向もベクトルも、魔力にきちんとイメージを乗せる事が出来ていれば、プロセスの文言は必要無くなるからだ。


それでもあえて詠唱しているのは、魔法の起動から発動までの一連の流れをしっかり認識し、理解を深める為だ。


魔法への深い理解があれば、より明確にイメージ出来るし精霊も受け止め易くなる。


その積み重ねが精霊との信頼関係となり、より強い絆が生まれるという訳だ。


「炎球!」


今度は詠唱なしに発動トリガーの魔法名のみで魔法を放ってみる。

先程より若干球の大きさが小さくなったが比較にならない速さで炎の球が岩を粉砕した。


「大分慣れてきたな。今日はここら辺で切り上げて書斎に篭ろうぜ!」


シロに話しかけると相変わらずのかわいい仕草でワン!と吠えてくれた。


俺も満足して頷くと、駆けっこして屋敷まで帰って行った。




読んでくれてありがとうございます。

とりあえず続き読んでみてもいいかな、という方はぜひブクマ登録お願いします。

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