終わりに向かう世界で
これがなろう初投稿の作品です。稚拙な面もあると思いますが、その辺はご指摘していただけると幸いです。
.....何故この世界には死と絶望がこんなにもあふれているのだろう。
今日もどこかで戦争が起きていて、人は死に、血河と屍の山が築かれていく。
神はすでにこの世界に見切りをつけた。彼ないし彼女はこの終末へとひた走る
この世界に嫌気がさしていたのだろう。自身が手を加えても加えても結局は破滅
に向かってしまうこの世界が。そして彼/彼女はこの世界から去っていった。
これもまた人の業だと言ってしまえばそれまでなのだが。
何はともあれ人は今日も曇り空の下、血と死体で舗装された大地を生きている。
ああぁぁぁぁぁぁ! ギャアァァ! やめろォ! ...........
.....火が迫っている。家が焼けていく。人が死んで焼けるニオイがする。
何が起きてるんだろう。今日もいつも通りに朝早く起きて家の手伝いをして、お昼ご飯を食べて、友達と遊びに近くの草原にまで足を運んで帰ってきただけなのに。なんでこんなことになってるんだろう。お父さんとお母さんはどこだろう。お父さんはいつもこの時間畑仕事をしているはずなんだ。お母さんは家で家事をして、僕たちが帰ってくるのを待ってるはずなんだ。
おかしい。家が燃えている。おかしいなぁ。家が燃えてるはずなんてないのに。
燃えてちゃあお母さんが中に居れるわけないじゃないか。
おかあさーん! おとうさーん!
呼びかけても返事は返ってこない。二人のことを呼びながら歩き続けた。歩き続けてお父さんがいつも耕している畑の近くまで来てしまった。おかしい。お父さんは仕事でお母さんは家事をしているはずだ、そうに決まってる。
じゃあ いま めのまえで もえてるのは なんだ? ひと.....なのか?
だったら これは いったい だれの ..... したいだ ?
ひっ...うそだそんなはずないじゃないか、これがおとうさんなはずないじゃないか
おとうさんはしごとしてるだけのはずだ それなのになんで....もえてるんだ?いやちがうこれはとうさんじゃないとうさんじゃないったらないんだ とうさんはいつだってぼくがたんじょうびにあげたうでわをみにつけてはたけしごとをしていてあそんでかえってきたぼくにおかえりっていってくれるんだ。「楽しかったか?」ってきいてくれるんだ。だからこんなのがとうさんであるわけがないんだ
じゃあ なんで この もえてるモノは ぼくがあげた うでわを つけてるんだ?
そもそもこのむらがもえてることじたいおかしいじゃないか、このむらには『おうと』からきたつよい『へいし』たちがいるはずなんだ とってもつよそうなひとたちだったじゃないか なんでそのひとたちがいて むらがもえてるんだ? そっかこれはゆめなんだきっとそうにきまってる だったら『へいし』さんたちの『ちゅうざいしょ』ってところにいかなきゃ
歩いて兵士さんたちの駐在所に向かう。そして僕の希望をあざ笑うかのように『そこ』は.....燃えていて、兵士『だった』ものの死体が燃えながらあちらこちらに転がっていた。
うそだこんなことって.....なんでここがもえてるの?おかしいよ だってここのへいしさんたちはとってもつよくて むらのことをまもってくれるひとたちたちじゃないか なんで....なんでみんなころがってるんだよ なんで......なんでだぁぁぁ!!!!!
ああ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”
あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”
あ”あ”あ”あ”!!!!!!!!!
嘘だ、と僕の心がこの光景を拒否しようとする。が、目の前に横たわる兵士の焼ける臭いニオイ、
さらに広がり続ける炎がそれを許してはくれなかった。そうして僕の心が
現実に押しつぶされそうになった頃にそいつらはやってきた。
「あ?なんだこいつ。まだ生き残りがいたのか。」
「まぁ、偶然村を離れてたとかそんなのだろ。こいつ馬鹿だろ、隠れてりゃいいのによォ。」
「まぁいいさどうせこの辺の住人やら兵士やらは皆殺しにしたんだ。こいつも殺しておこうぜ。
禍根は絶っておかねぇとな!」
「ギャハハハハハハハ!違いねぇ!つか実際お前殺しがしたいだけだろ?」
「ダハハハ!まぁそれもあるなァ。ガキの体つーのは柔らけーからよぉ、簡単に斬れて気持ち
いいからな。それを味わねぇてはないだろ。」
「まぁそんなわけでだ、ガキ。いっちょ死んでくれやッ!」
ヒュッッ ゴトッ......
そいつらが持っていた蛮刀の刃が半ば放心状態になっている僕の頭に迫る。
そのままでは刃が当たって即絶命するだろう。 だが、奇跡とは________どんな場所であろうがどんな状況であろうが起こる可能性はある、ということだ。
「あ?」
「ん?おいどうした。」
「俺の腕.....どこいった?あ”、あああ”ああ”痛えぇぇ!イテェよォ!ガァァァァァァ!!!」
「おっ、おい大丈夫k「ビュッ」.........」
腕のなくなった男が痛みで地面をのたうち回り、それを心配する男も頭と体がサヨナラした。
そして『彼女』が僕の視界に映り込んできた.....といっても放心状態にある僕は実際のところ彼女が目の前に立ったとしても『視え』ていたとしても『認識』できているわけではなかった。だからだろうか、彼女がこの時つぶやいた言葉を聞き逃してしまい後に後悔することになる。
「なんじゃ、こんな燃えた村の中でまだ生きておるものがおったのか。この小童運がいいのか悪いのか.....いや悪いほうじゃの。さすがにこれで運がいいとは言えまいて。うむ....ここに放置すればこやつは死ぬ。されどワシが助けてやる義理もないのぅ...。さて、どうするか。しっかし、見てみればこの童なかなかに可愛らしい顔をしておるではないか。......そうじゃこやつを育てて召使にしてみるとかいいかもしれんのぅ。弟子にしたってこき使えるしのよし、連れて帰ろうか。そうじゃな。それがよい。」
『彼女』はなすがままの僕を抱き上げて猛スピードで村から離れていく。
「それに、ある程度育ったら食えるしの。最低それぐらいの歳までは育てるかの。.....あ~、楽しみじゃの~。グフフフフ.....」
これより十年後、僕が天仙導師の弟子として有名になっていくのはまた別の話。
食うというのは....まぁ皆さん前後の文脈から(物理)ではない、というのはお分かりになるでしょうか。
意味合いは....まぁはい。あれです。そういう意味です。これに出てくる『彼女』ですが、この時初めてショタコンの片鱗を見せました。本当です。始めからこういう娘だったわけじゃないんです。プロットの時点ですでにショタコンだったとかそういうわけではないです。信じてくださいなんでもしますから(なんでもするとはいってない) それでは皆様これからよろしくお願いいたします。