表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
チュウカナ大陸史書 偽典 菜緒虎伝  作者: 那田野狐
菜緒虎、(強制的に)侍になるの章
26/81

パワーレベリング(いわゆる促成栽培)

謎の老人に遭遇した菜緒虎は、どうやら頭に大量の情報を刻み込まれ、気が付くとレベル1の侍という謎の職業になっていた。

と、わが身に起こったことを簡潔に記してアルテミスに判断を委ねる。

すると、引き続き任務の遂行をせよと返事はすぐに返ってきた。。

レベルが1になったことは、スケルトンソルジャーと悪夢の骸骨スケルトンオブナイトメアを盾にしてのパワーレベリングで対応するようにとの指示もついていた。


修得したスキルが0なのは、強制的に修得させられた刀術と精神統一というスキルによって記憶の回路が寸断されたことによる一時的なものだと説明された。

なので、基本的な動作を行うことで何もないところから修得するよりは、格段に速く修得し直すことができるだろうと。

実際、木刀は初めて使うのにスムーズに振れるが、いままでそれなりに馴染んでいたはずの剣、長弓、短剣はなんとなく心許ないというのが実感だった。


『獲物見つけた』

ステータスウインドウにスケルトンソルジャーからのメッセージが入る。

スケルトンソルジャーに追い立てられてきたのは体長1メートル近くあるラージスコーピオン。

既に尻尾の毒針と右のハサミが破壊されている。


「ふうぅ」

菜緒虎は精神統一で意識を集中し木刀を構える。


「はあぁ」

気合一閃。袈裟斬りに木刀を振り下ろす。


シュン


木刀が描いた軌道に沿って、ラージスコーピオンの身体がズレる。


チリン、チリン、チリン

鈴の音とともに、菜緒虎の視界の隅にある四角い板(ステータス画面)にレベルアップの文字が表記される。


ステータス画面に、今回の戦闘でレベルが上がったものが点滅表示される。

侍Lv.1→Lv.3

魔法Lv.0→Lv.1

刀術Lv.1→Lv.2

精神統一Lv.1→Lv.2


魔法をタップすると、

火よ集え(ファイア)を修得しました。

水よ集え(アクア)を修得しました。

と、以前覚えていたが、使えなくなっていた魔法が「修得しました」と表示されている。


「この魔法、本当に便利だな・・・」

菜緒虎は、思わずつぶやく。


ステータス画面は、阿久井がいた世界のRPGという遊戯にあったステータス画面というものを空間魔法で再現したものだ。

この世界的には、ギルドカードを空間に表示したものだと教えられている。



以前は体感的だった、レベルとステータスが上がったことが判るのは大きい。

配下のピンチが視覚的に見えるのもいい。


『菜緒虎様。次行きます』

今度は悪夢の骸骨スケルトンオブナイトメアからだ。

悪夢の骸骨スケルトンオブナイトメアに追い立てられてきたのは、これまた体長1メートル近くあるラージスコーピオン。

おそらく近くにラージスコーピオンの巣があるのだろう。

なら、活動が鈍い今がレベルアップのチャンスだ。


「はっ」

木刀を大上段に構えラージスコーピオンの背中に叩き込む。

ベコリという音が響き、ラージスコーピオンの背中の外殻にひびが入る。


火よ集え(ファイア)!火よ集え(ファイア)!!火よ集え(ファイア)!!!」

立て続けに3発。火魔法を至近距離でラージスコーピオンの背中の割れ目に叩き込む。


レベルアップを告げる鈴の音と、ステータス画面に表示される

侍Lv.3→Lv.4

魔法使いLv.0→Lv.1

魔法

の文字。


魔法をタップすると、『風よ(エア)』を修得しました。の文字。


「多少無理をしてもどんどん狩っていこう」

菜緒虎の言葉に、『了』と返事が返ってくる。


狩りは夕方の魔の荒野の活性の時間まで続く。


名前 菜緒虎 

種族 ウッドエルフ

総合Lv.20

職  侍

HP 96/96

MP 64/64

スキル

刀術Lv.5 

精神統一Lv.5

剣術Lv.0

短剣術Lv.0

弓術Lv.0

隠匿Lv.1

調合Lv.0

魔法Lv.3


大陸共通語


職2

村人Lv.0

侍Lv.15

魔法使いLv.5


エルフLv.10

ウッドエルフLv.5


称号

ソウキ辺境騎士伯領軍三百人長

黒ランク冒険者

青ランク商人


レベルは、魔の荒野を走破するに安心だと思えるまでに短期間で引き上げることができたと思う。

魔法による飲み水と明かりの確保ができたのは僥倖といえた。


ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ