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ドキドキ!始業式
そして、ついに始業式。
魔法界にも有名な2つの家系があるらしく、
1つ目が、白魔術の代表格、一番歴史の長い、我が魔津本家。
2つ目が、植物の魔法を使う、桜芽家。
少人数クラスで3年を過ごすんだって。
お友達ができるかちょっぴり不安・・・
私、一昨日くらいまで一般庶民だったし・・・
初めて入る教室の、初めて座るイス。
隣の席の女の子は・・・
「わあっ、やっとお隣さんができた!」
ラベンダー色の長い髪の毛を、三つ編みにしているかわいらしい女の子だった。
「私、桜芽すみれ。あなたは?」
「私、魔津本亜夢!よろしくね」
すみれちゃんか・・・
とりあえず、可愛い。
「魔津本家!?」
「といっても、一昨日まで人間界に住む普通のJKだったんだけどね・・・」
「そうなの!?じゃあ突然ここに来ることになった感じ?」
「うん、元々通ってた高校が廃校になっちゃって」
「そっかぁ~、大変だったね」
「うん」
あれ?
話してみると、意外に恥ずかしくない。
「私は、産まれも育ちも魔法界だよ!」
「そうなんだ!」
すみれちゃんとの新しい日々に、少し希望が持てた。