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レッツゴー!魔法界
数日後、大きなスーツケースを持って、亜夢が玄関に立った。
「いってきます!」
「しっかりね」
亜夢がうなずいた。
するとピンポンとチャイムが鳴る。
先日のイケメンが、立っていた。
「亜夢さん、今日からよろしくお願いします」そう言ってにっこり笑う。
「名乗っていませんでしたよね?私、小取翼と申します」
そう言うと、小取はパンパン、と手を打った。
その途端、ピンク色の煙が小取を包み、煙が晴れると、青色の小鳥が足元にちょこんと座っていた。
「ワタクシ,コノヨウニコトリニナレルノデス」
「すごい・・・っ!」亜夢が小さく拍手をした。もう一度煙が上がると、小取が人間の姿で立っていた。おもむろに、ポケットから手のひらサイズの小さなほうきを取り出すと、くるりと1回しした。
すると大きなほうきに早変わりして、小取がそれにまたがる。
「亜夢さんも後ろにどうぞ」
「えっ・・・はい」
亜夢も恐る恐るまたがった。
「では、行きますよ~」
小取がぐっと地面を蹴ると、ふわりとほうきが宙に浮いた。
「うわあっ!」
「しっかりつかまっていてくださいね~!」
空に浮かぶ島へと、旅立っていった・・・