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私が架けた虹の橋  作者: 北畠義顕
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第五話 相沢悠馬



 「チームに入れてください。お願いします。」


 少年は隣町の野球チームに入ろうとしていた。別にこのチームに憧れや思い入れなどなかった。この近辺にはここしか野球チームがなかったからだ。当然悠馬の街にも野球チームは無い。友達との遊びの野球では物足りずチームに入って腕を磨きたかった。


 「ダメだって言ってるだろう。何度もくるな。貧乏人がw」


 俺はドンと突き飛ばされる。


 こいつはチームの中心選手石橋信哉だ。こいつは野球の腕はそこそこだが家は裕福だ。しかも監督の息子でもある。同学年だが中も悪く何度も大喧嘩して親が学校に呼び出しとかがあった。こいつの弱い者いじめや嫌がらせが原因だ。親である監督もクソ野郎だ。息子のイジメを見て見ぬ振りしている。


 こんなクソ野郎に頭を下げてでも俺は野球チームに入りたかった。


 今まで何度も頭を下げた。でもチームにいれてもらえない。ここしかないんだ。


 ここ以外だと通うのに毎日電車賃がいる。母ちゃんにそんなこと言えない。

 でも将来野球選手を目指す俺は諦められない。

 こんな親子のチームでもなんとかはいらなければ。

 数人に小突き回され突き飛ばされた後 そいつらは練習の為グラウンドに散らばっていった。


 「何してる!さっさとグラウンドから出ろ!」クソ監督に一喝された。ユニフォームを着た奴らは俺をあざ笑っていた。引き揚げるが諦めるつもりは無い。何度だって来てやる。帰ろうと河原沿いの道に上がっていく。誰か座っている人がいる。俺は汚れた顔を少し上げた。


   視線が合ったんだ。その人と。目が離せない。


  子供の俺にはこんな感情初めてだったんだ。


 だって……息を呑むほどの美しい人だったから。テレビに出てるアイドルも絶対敵わない。


 なんとか視線を外し横を通りすぎようとした。


 そしたらその人は俺に声を掛けてきた。


  「ねえ ボク いじめられてるの?」


  悠馬は振り返った。潤んだ目で美里を見つめ、言葉を放つ前に体が震えた。

お読みいただきありがとうございました。この作品はフィクションです。登場する人物・団体・出来事はすべて創作であり、実在のものとは関係ありません。

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