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ドクトルテイマー 続き  作者: モフモフのモブ
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エピソード29

何故か、僕の前には必死に頼み込んで、頭を下げる冒険者ギルドのギルドマスター、アルフレッドさんがいた。

・・・どうしてこうなった?

アンタレスの街に入るときに、僕が連れているポイズンタラテクトをめぐり、門番との間に張りつめた空気が走った。

明らかに歓迎されない外観のため、街の中に入れることに門番が強い抵抗を示したためだ。

まあ、気持ちは分からないでもない。蜘蛛という生物自体、あまり人に好かれるタイプの生き物ではない。これでなかなか害虫を駆除するなど、人間にとって益虫と言われる程度にはありがたい存在であるのだが。

ポケットの中にいる極小蜘蛛にはあまり抵抗はないらしいが、人間の子供くらいのサイズにもなる猛毒の蜘蛛はやはり歓迎されないらしい。

そうは言っても、ギルドで従魔登録しないことには従魔の証を身につけることは出来ない訳だし、従魔の証がないからと言われても、最初にギンやムートがシリウスの町に入る時にだって、同じ状態だった訳だし。

脅威度で言えば、ポイズンタラテクトより、フェンリルやエンシャントドラゴンの方が遙かに上だろと思うので、何を今更と思うのだが。

タラちゃんはずっとおとなしくしているので、門番の言い分が言いがかりであることは誰の目にも明らかなのだが、生理的に蜘蛛が受け付けないのであろうその門番は自分の意見を譲らない。

この世界には魔物を従えるテイマーという技能を持つ人間が多くないにせよ存在し、それらの従魔は街中で見つける訳ではないのだから、必然的に必ず街の外で従魔契約してから、ギルドで登録することになる。結局最初は従魔登録する直前の街への入場というのはどの従魔にも存在するのである。

何度もそう説明しているのに、街には入れないと言い続けられたことで、ギンの殺気がどんどん膨れあがってしまい、より騒動が大きくなりそうだった。

僕は、やむを得ず、「それなら冒険者ギルドの職員をここに呼んでくれ」と頼んだのだが、その門番は自分にたてつくなどけしからんという態度に終始した。

一向に埒があかず、ギンの殺気がさらに膨れあがっていくので、僕はちょうど門をくぐって街に入ろうとしていた商人に、冒険者ギルドへの言付けと職員を連れて来てもらうように銀貨1枚を渡して依頼し、連れて戻って来たら、銀貨2枚をさらに渡すと約束した。

商人は臨時収入に喜び、すぐにギルド職員を連れて来たので、ギルド職員にこれまでのいきさつを伝えたところ、その職員はちょっと前に怒ったギルドの副支部長と一部冒険者の粛正とその立役者であった僕たちのことを知っていたことから、すぐにギルドマスターに連絡がつき、ギルドマスター直々に門まで迎えに来て、無事に街に入ることが出来たのである。

僕はこの門番の横柄な態度が頭に来たので、本人の前で「こんなやつが門番をする街にとどまるつもりはない。従魔登録だけしたら街を出て行く。」と告げたところ、ギルドマスターが慌てて、「申し訳なかった。門番については冒険者ギルドで何が出来る訳ではないが、領主には必ず伝えておくから。」と謝罪してきたことで、門番は顔が真っ青になった。

冒険者ギルドのマスターは元1級の冒険者であり、冒険者を引退した後、乞われてギルドマスターに就任した経歴の持ち主だった。1級冒険者は国中探しても数えるほどしか居らず、伯爵と同等の扱いとなるため、この街の領主代行の子爵よりも上位にあり、領主である伯爵とも対等に発言できる存在だった。

門番は急にしどろもどろになり、「わ、わたしは門番として街の安全のために、魔物を待ちに入れないようにですね、」と言い訳していたが、ギルドマスターに、「そこにいるケンド殿に従魔にしたことも登録のためにギルドに向かうとの説明も受けたのだろ?」と切り捨てられる。「ここにいるケント殿は黒の森でキンググリズリーに襲われて死ぬ寸前だった冒険者の命を救った治癒師であり、神官にも治せないほどの致命傷を治癒する技術をもっているのだ。おまえがやったことはその貴重な治癒師を街から追い出そうとしたことなのだぞ。領主が何というか、あまり良い感情は持たないと思うぞ。」と追い打ちをかけると、門番は蒼かった課をさらに土色にして、その場に膝から崩れ落ちた。

後日、門番の職を解かれ、雑務担当に降格になったらしい。

僕はそのままギルドで従魔登録して、テント村に向かうつもりだったのだが・・・

なぜか、ギルドの応接室で、ギルドマスターに頭を下げられ、困惑している。

「ケント殿、薬師ギルド宛に紹介状を渡した後から所在が分からなくなり、慌てたぞ。「ダイバー・シティ」の者達に尋ねても、知らぬと返ってくるし。」

「えーと、行き先を伝える理由ないですよね?ギルドの依頼も受けてないですし。薬師ギルドへの紹介状には感謝していますけど、それももとはと言えば、ギルド職員の不正行為のお詫びの意味としてだったと理解していましたが。」

「そうはいっても、冒険者ギルドとしては優秀な冒険者で、高い治癒技術を持つ冒険者は貴重な存在なのだ。所在を把握しておきたいと考えるのも当然だろう。」

「いや、何故にさも当然のような発言をしているのか知りませんが、僕には関係ないですよね?いちいち行き先を伝えなければならない義務もないですし。」

「そうつれないことを申すな。ギルドとしてお主の治癒師としての腕を見込んで頼みたいことがあるのだ。薬師ギルドでは目当てのものは手に入ったのだろう?」

「何から答えていけば。まず、頼みを聞くかどうかは、内容尾聞いてからですね。治癒師という言葉を使われてますが、治るかどうかは本人の快復力次第で、僕のやっていることは、人間が本来持つ回復力が十分発揮できるようお膳立てすることです。治すという結果ではなく、治るよう出来る限りのことをする、が「医者」という職業への正しい評価です。結果を約束するものではないのです。次に薬師ギルドでは貴重なお話を聞くことが出来ましたが、私のいた国とは薬の内容も製法も異なっており、探していた薬そのものは見つからなかったので、探している薬が作れそうな素材について尋ねていました。」

「なんと、ケント殿は薬師でもあるのか。」

「いえ、違いますね。残念ながら薬の製造に関しては専門ではないですが、治療に使う立場の人間として、人並み以上の知識があるので、ないものは自分で作るしかないと考えているだけです。その薬がないと治療も出来ないので。」

そう、麻酔薬なしでの外科手術なんて江戸時代か、という話である、実際には江戸時代には蘭学と共に麻酔技術も渡来したと伝えられているが、今のような特に局部麻酔の技術がなければ、血管や神経の縫合などといったマイクロサージュリーなど望むべくもない。

「それで、今日までどこで何をしていたのだ。」

「別に話せない訳ではないですが、聞かれる理由も答える義務もないですよね。冒険者がどこで何をしようと最低限の規則に反しなければ自由のはずですが。」

「うっ、まあ、それはその通りなのだが・・・」

「ならば詮索するのは辞めて頂きましょう。それより頼み事とは?応じるかどうか応じられるかどうかは内容を聞かないと答えられませんが。」

「それなのだが、この街から少し離れたところにダンジョンがあるのは、お主も冒険者なら知って居ろう。」

「・・・ダンジョン・・・って何ですか?」

「何?ダンジョンがあることを知らなかった、ではなくて、ダンジョンとは何か、と聞かれたのか。まさか、そこからなのか。」

僕らのやりとりを聞いていたムートが「ダンジョンを知らないのはあるじらしいけど、あまり大きな声で言わない方がいいよ。ダンジョンはね、この世界に何故か存在する魔物が涌き続ける場所のことだよ。有名なのは地下に向かってどんどん降りていく洞窟みたいものだけど、中には塔の形をして、上に昇っていくものもあるし、遺跡の中を進んでいくのもあるから、これって決まっている訳ではないけど。」

「うーん、魔物が涌き続けるっていうのがイメージ出来ないけど。それでそんな場所に何の用が。」

僕はギルド尼スターに向き直って、話の続きを促す。

そこからはギルドマスターによるダンジョンの恩恵の説明が続く。曰く魔物からとれる魔石が灯りや火をつける魔導具の動力源になっていること、街の外、草原や森に棲む魔物からも魔石は入手出来るが、狭い空間に魔物が密集するダンジョンは探索の手間が省け、魔石や魔物から得られる素材を手に入れるのに効率が良いため、冒険者にとって稼ぐのに適した場所であること、ダンジョンの中にはお宝が隠されていて、そうしたお宝は時にとんでもなく高い価値を持つものもあり、一攫千金を夢見てダンジョンに潜る冒険者は後を絶たないことから、ダンジョンを抱える街は冒険者相手の需要を担う産業も多く栄えること、ただ、こうしたメリットの反面、ダンジョンの危険は地上での魔物討伐など足元にも及ばない。視界が狭く通路も広くない地下迷宮の中で魔物に遭遇した場合、不意打ちを受ける可能性が高く、また逃げ場所も多くなく魔物の群れに囲まれでもしたら、そのまま殺されてしまうことも決して珍しくないと。

それでも危険を賭してダンジョンで魔物を間引く作業をしないことには、ダンジョンにたまっていく魔素が再現なく魔物を生み出し続けると、ダンジョンは魔物を中に閉じこめておくことが出来なくなり、ある日突然魔物がダンジョンの外にあふれ出してくる。

これをスタンピードと呼び、あふれ出した魔物は近くの村や街を遅い、壊滅させてしまう災厄をもたらす。

つまりダンジョンは富をもたらす反面、滅亡の危険も孕む諸刃の剣でありながら、誰もその場所を決めることもできず、ある日突然ダンジョンは生まれるという。

そしてこの街の近くにあるダンジョンも今までに何度もスタンピードを起こして、その都度街を壊滅させてきたという。

過去の苦い経験に学び、今ではスタンピードが起きないように、冒険者には地上での魔物討伐よりも割高の討伐依頼をダンジョンについて設定し、定期的に大規模なダンジョン遠征を組織し、それでも怒るスタンピードについてはダンジョンに兆候が現れた時点で王国兵を出動させ、命がけでスタンピードを押さえ込むのだそうだ。

今年も大規模ダンジョン遠征の時期がちか付いてきているのだが、毎年同行してもらい、治療所に待機してもらう神官の派遣を行う教会が、足元を見て、神官派遣の値段を大幅に引き上げてきたのだそうだ。

それでも傷ポーションでは治せない怪我の治療が出来ることから背に腹は代えられないと毎年派遣を依頼してきたが、ヒール(という「治療魔法」)1回で金貨1枚要求され、それで治るのは骨に届かない傷で、リムーブポイズン(という毒を中和する魔法)1回で金貨3枚要求され、それでも解毒出来るのは危険度中級(つまり放置すると死に至る)毒の解毒までとのことであった。ちなみに毒消しポーションは下級の毒(命の危険はないが、後遺障害が残り、患部が壊死するなどの危険を持つ毒)と中級の毒にしか効かないのは薬師ギルドで説明を受けた。

つまり例年でさえ、ダンジョンでの稼ぎが怪我一つで帳消しになりかねないところを、今年からは毒消しポーションの方がむしろ安いくらいになってしまい、ヒールなど依頼すれば赤字に転落しかねない状況になってしまったことで、遠征に参加表明する冒険者が激減してしまったとのことであった。

危機感をもったギルドマスターとアンタレスの領主は、教会と折衝を続けたのだが、教会は、無理なら派遣しないとの強硬姿勢を崩さず、物別れに終わった。

予算野津業で教会からの神官派遣を一人に減らしたが、これに腹を立てた教会は、神官が診療所で使う魔法の回数を、神官の酷使抑制のためと称して、制限してきた。

このままでは、ダンジョン遠征そのものが失敗に終わり、早晩スタンピードの危険が高くなると領主は国への陳情も行ったが、教会は裏から手を回し、国王の憂慮を牽制することで、議会の承認が得られないようにしてしまったとのことだった。

そんな折、キンググリズリーに脇腹をえぐられ、内臓に損傷を受けたはずの冒険者が一名をとりとめたばかりか、傷も回復の途をたどっているという知らせを受け、その治療をしたのが教会の神官ではなく一冒険者だと聞いて、領主は是非ともダンジョン遠征にと指名依頼を出そうとしたものの、第6級の冒険者で指名依頼の対象外だった。それならば等級を引き上げようとしたものの、冒険者法によって、本人の承諾なしに等級を上げることは出来ないため、なんとか話をしようとしたところ、本人の行方が分からなくなっていて、慌てて捜索をしていたとのことであった。

「話は分かりました。まず、冒険者等級の昇格ですが、お断りします。他人の都合で依頼を押しつけられるのは願い下げです。次にけが人の治療は出来る範囲で協力したいと思いますが、いかんせん、治療に必要な薬がないのです。その材料を探しに黒の森に行っていました。おそらく材料になるだろうと思われる植物も採取してきましたが、まだ加工が終わってないので、薬として閊えるかどうか分かりません。あと、最後にですが、初めてこのギルドに来たとき、ここの冒険者が気分悪くなるような人種差別発言をしていました。ライラやヴォルフなどの獣人に対する差別発言です。ドワーフのイワノフやエルフのルフィーネについてはその場にいなかったので、分かりませんが、そんな非常識な冒険者の治療は一切行いません。つまり遠征に参加する冒険者でも人種差別を是とする冒険者は治療の対象外です。幸い神官が一人常駐するとのことですので、そういう冒険者はそちらで治療してもらって下さい。その条件であれば、引き受けますが、今は薬の製造を優先します。どうせ薬がなければ、治療も十分に出来ないので。」

「その薬はいつ頃出来るのか。」

「まず、いつという以前に出来るかどうかも定かではないので、何とも回答しようがないですね。原料は合っていると思いますが。」

「ぬう、こちらはお願いするしかない立場だが、それより冒険者等級を上げるつもりはないのか。高ランクの依頼を受けることで報酬も増えるのだが。」

「お金よりも自由のほうが大切なので。」

「そうか、まあそういうだろうとは思っていたのだが。」

まあ、こればかりは何を言われても譲るつもりはない。領主も貴族らしいが、シリウスの町のアレとは異なり、他人を自分の思い通りに出来ると勘違いしないだけマシか。

「居場所だけは分かるようにしておいてもらえないか。テント村にいるということでいいのか。なんなら宿はギルドで手配してもよいのだが。」

「ギンも一緒に泊まることの出来る宿がないのは確認してます。むしろポイズンタラテクトが仲間に増えたので、テント村も避けて、街の門の外で野営することも視野に入れています。まあ、あの門番とは二度と顔は合わせたくないですが。」

「あ、ああ、あの門番はおそらくだがもう門番の仕事には就けないだろう。」

ギルドマスターは咳払いしながら続けた。

「コホン、あーまあ、なんだ、テント村の受付には、お前さんが、いろいろと突き抜けた従魔を連れていることは周知しておく。こっちとしても冒険者に何かあったときに腕利きの治癒師とすぐに連絡がつく状態にしておきたいんだ。あと、ダンジョン遠征は半月後だ。もうちっと早く伝えて、おまえさんの予定は押さえておきたかったんだが、突然行方が分からなくなってよ。探したんだぜ。まあ頼むよ。危険はないように注意しとくから。まあなんだ。獣人嫌いの冒険者も少なからずいるが、冒険者生命どころか自分の生命そのものがかかってたら、考えも改めると思うぜ。出来るだけ助けてやってくれ。」

「何度も言いますが、治療を受けるためにその場しのぎでライラたちへの言葉遣いを取り繕うっていうのは受け付けないですからね。」

「ああ、言っておくよ。」

「あと、腕利きの鍛冶師紹介して下さい。」

「あ?何で鍛冶師がいるんだ。おまえさん武器も防具も必要なさそうに見えるぞ。」

「治癒師には治癒師に必要なものっていうのが有るんです。2週間で間に合わなければ、何も出来ないことになるんで。」

「そ、そうなのか、分かった。儂が冒険者だった頃からのつきあいの鍛冶師がおるので、紹介状を渡そう、あとで受付に寄ってくれ。それじゃあ頼んだぞ。」

井田さんとタラちゃんの登録に来ただけのはずだったのに、どっと疲れた。

今日は思い切って休養にしようと思ったのだが、そんなことも言っていられない。

僕はまあ、せっかくギルドに立ち寄ったのだから、と黒の森で採取した薬草類を買取に回す。薬師ギルドから常時採取の依頼が出ているはずだ。

僕は討伐の片手間に冒険者がやっつけ仕事で採取した上にザックの隅に野営道具と一緒に放り込んで、皿に失を劣化させたような薬草の採り方はしない。

体表に手術痕すら残さないほど鋭い切開を可能にする鋭利なメスで約そうの茎を切除して薬草を採集する。

その切断部分は細胞壁さえ壊さず、薬効成分のロスがない。加えて、そのまま異次元ポケットに収納するため、移動中に摩耗もなければ時間経過による劣化さえない。

採集直後の細胞壁さえ残された状態の薬草、まさに野に咲く状態で採集してくるようなもので、薬師が全員二度見して驚き。ギルドに採集方法と採集者を問い合わせてきたとのことである。

実際僕が採集した薬草でポーションを生成すると、効果が3割り増しになり、値段が倍になるので、買い取り価格も5割り増しである。数字が合わないのではと思うだろうか。

ポーションには再服用までの時間制限があり、1回の回復量が多いというのは値段に返られないメリットが存在するのだ。

「ケントブランド」の薬草が市場に出現した瞬間である。

そのケントブランドの薬草、体力草、魔力草、傷なお草、毒け草を山盛り買取カウンターに提出し、査定を待っている間に、鍛冶師への紹介状もできあがった。

1ヶ月は何もせずに生活出来るほどの買取金額を受け取り、僕は薬師ギルドに寄って、調薬用の薬研を購入する。職員に、薬師のスキル持ちか、調薬も可能かと食い気味に詰め寄られたが、調薬の知識はないが、治癒に必要な薬品の製造方法が特殊なので、自分で調達するしかない と説明した。それはどのようなものかとギルドマスターまで関心を示し、聞きだそうとしてきたが、向精神薬である麻酔は麻薬の一種でもある。この世界で取り扱いが禁忌に触れないか不安もあったので、企業秘密を盾に、回答を避けた。

企業秘密だ、といえば何も言えなくなるのはありがたい風潮ではある。

僕は薬師ギルドを出たその足で、鍛冶師のところへ向かう。

鍛冶師は大通りから外れた、工房の集まる区画の中にあった。

迷路のような裏路地を方向感覚を失いそうなくらい何度も曲がり、ようやくたどり着けるような場所だった。

地図がなければ、実際紹介状に簡略な地図を付けてもらったのだが、地図があっても迷いそうな場所だった。


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