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 捜査一課。


 吉田が咥えタバコで調書を手に、捜査員数名と共にテレビを見つめている。

 椅子に深々と腰掛け、片手には印刷された調書、『 三村、澤田、川嶋を殺してあげましょうか? 』金山宅のパソコンに残されていたメッセージを持っている。


 テレビ画面に映るのは「北中学騒動」のワイドショー。

 キャスターは語る。

『 自殺を図ったと思われる教師の金山 浩ですが、先日続けて自殺した三人の生徒の殺害が疑われております 』

 その内容に捜査員一同舌打ち交じりに首を傾げ口を開く。

「昨日の今日だぞ、どうしてマスコミに洩れてんだよ!」

「生徒たちのインタビューからも同様の意見が出てましたね」

「マスコミが取り上げたのは今日の昼のワイドショーからだ、生徒たちがメディアから情報を得られたはずがない」

 タバコを灰皿に押し付け、ため息混じりに煙を吐き出し指示を出す吉田。

「木田はマスコミ各社に確認取れ、佐藤は生徒たちに聞き込み、いいな」

「はい」

「了解」

 そこに畑野が駆け込んでくる。

「吉田さん!思った通りでしたよ!」

 調書を机に投げ置き畑野に目を向ける吉田。

「やっぱりただの事件じゃありませんよ。金山浩には完璧なアリバイがありました」

「なにー!」

 身を起こす吉田。捜査員全員の視線が集まる。手帳を広げ畑野が続ける。

「えぇ、一人目の生徒、三村が轢死した時間、金山は近所の飲み屋にいました。しかも二人目の澤田、この時は同僚の教師と校内で残務処理をしていたそうです。アリバイは完璧です」

「それじゃ金山は・・・・」

「そうです、殺害された可能性が・・・・彼も犠牲者かもしれません」

 皆言葉を飲み込んだ次の瞬間、電話が鳴り響く。即座に受話器を取る吉田。

「・・・はい・・・・本当ですか!?分かりました、すぐ向かいます!」

 電話を切り立ち上がる。

「北中の生徒が倒れた、行くぞ!」

「えっ?」

「薬物反応が出たそうだ」






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